ミニショベルを「オーダーメード」

 顧客からの信頼を保ち続ける取り組みに終わりはない。

顧客の感想やニーズを踏まえ、 積極的に短周期のマイナーチェンジ
大柄な外国人の座り心地に配慮し、運転席にはドイツ製の椅子を採用(長野県坂城町の本社工場の生産ライン)(写真=林 安直)

 竹内製作所では顧客の「愛車」への要求を細部まで満たすため、徹底した受注生産方式をとっている。バックカメラの有無、ヘッドライトの数など、機種によっては60パターンの仕様から選ぶこともできる。さながら、オーダーメード品を作るかのようだ。

 開発スピードも建機業界では突出する。競合は製品のモデルチェンジの周期が通常数年程度だが、竹内製作所は細かい仕様変更を短周期でこなす。展示会や納入先の現場視察、代理店など様々なルートで顧客の声を収集。改善提案などを踏まえ、早ければ数カ月で仕様変更につなげる。

 「ショベルが旋回したときの機体のバランスをもっと安定させられないか」。ある顧客から昨年6月に入ったこんな要望にも、今年春までに改良型を市場投入することで応じる。走行部の無限軌道の長さを伸ばす設計変更を伴う改良だったが、長野の本社に集約した開発、生産部門の密な連携で迅速に対応した。

 創業から55年。竹内製作所は大手と真正面からぶつからないように、巧みに「ミニショベル業界で世界初」の機能を生み出し続けてきた。顧客ニーズにきめ細かく対応する「身軽さ」も武器に欧米市場で独特の存在感を発揮し続けている。

 成長は加速する。18年2月期推定の900億円という売上高は5年前との比較で2倍超の規模にあたる。フル生産で受注に応えている状況が続いており、2月には本社工場の増産投資が完了。軌道に乗れば生産能力は1割程度増える見込みだ。

 今後も米国のトランプ政権による積極的なインフラ投資が追い風になると期待されており、19年2月期の市場予想平均は売上高が前期推定比5%増の945億円、営業利益は19%増の150億円に達する。売上高1000億円も射程に入ってきた。