収益事業化が課題

 その結果、システム開発・運用費、宣伝広告費を合わせた初期投資は数十億円に上る見込み。一方、利用者拡大を最優先に掲げるため、クレジットカード手数料は同社が負担し、利用者から手数料を徴収していない。このため、少なくとも2017年中は売上高がほぼゼロで、損失が積み上がる状態が続く。

 ペイモの収益化について、木村氏は「いくつかアイデアがある」と話す。その一つがペイモの仮想口座を使って支払いできる飲食店を増やし、店側から一定の手数料を取るモデルだ。常連客を増やせるだけではなく、手数料率をクレジットカードよりも割安にすれば、飲食店がペイモによる決済を導入するインセンティブも働く。

 スマホを使った個人間電子決済を「文化」として定着させようとしているエニーペイ。サービスを持続させるためには、しかるべきタイミングでの収益化が不可欠だ。風を読み切る判断力が試される。

(日経ビジネス2017年3月13日号より転載)