アーティストが近況報告やコンサート情報などを簡単に発信できるファンサイトのプラットフォームを開発。サイトの立ち上げ・運用を低コスト化した。VR(仮想現実)を活用したライブ配信サービスにも乗り出す。

(日経ビジネス2018年2月19日号より転載)

VRでコンサートを体験
VR(仮想現実)で、遠隔地でもコンサート会場にいるかのような体験を可能にする(写真=右上:栗原 克己)
ファンサイトを簡単に実現
近況報告やチケットの先行予約サービスを提供するHYDEさんのファンサイト

 「アーティスト本人のコメント付き近況報告」「写真ギャラリー」「コンサートのチケット予約の先行受け付け」…。人気バンド「L'Arc~en~Ciel(ラルクアンシエル)」のボーカルで、ソロ活動も行うHYDEさんのファンサイトには、ファンならば、お金を出してでも欲しい情報がずらりと並ぶ。実際、このサイトを利用するには月324円の会費が必要になる。このサイトを運営するのが、昨年東証マザーズに上場したSKIYAKI(スキヤキ)だ。

 スキヤキの主力事業は、こうしたファンサイトの運営支援。スマートフォンやパソコンからアーティストの最新情報を得られるサービスを提供する。

400を超えるファンサイト

 アーティスト側がスキヤキに支払う費用は原則ゼロ。ファンから月々受け取る利用料を、アーティストと同社がシェアするビジネスモデルだ。スキヤキが手掛けるファンサイトは400を超え、有料会員は60万人を突破した。

 日本でCDデビューするアーティストは年300~400組。「最近はそのうち100近くのアーティストのファンサイトにシステムを提供している」と宮瀬卓也社長は語る。その中の2~3組は人気に火がついて「ブレークする」という。ブレークの目安は有料会員3000人程度。有料サービスのため、ファンの数が増えるほどスキヤキも潤う。

 こうしたファンサイトを支えるのが同社が自社で開発する「プラットフォーム」だ。動画などのコンテンツ配信、グッズなどのEC(電子商取引)、QRコードを使った電子チケットの予約サービスなどの機能を提供する。「ワンストップでこの3つを提供しているのは当社だけだ」と宮瀬社長は胸を張る。