アリババに次ぐ中国ネット通販2位の位置を占める。無人店舗やドローン、無人倉庫など、物流や小売りの新技術にも巨額の資金を投じる。狙うのは「ネット」と「リアル」を融合させた新しい小売りサービスの確立だ。
(日経ビジネス2018年2月5日号より転載)
米アマゾン・ドット・コムが米シアトルでレジのないコンビニエンスストア「アマゾン・ゴー」を開き、世界の耳目を集めたのは1月22日のこと。そのおよそ3週間前に、中国ではスーパーマーケットの無人店舗が誕生していた。オープンさせたのは、中国のネット通販2位の京東集団(ジンドン)だ。

●京東集団(ジンドン)とは
その無人店舗は首都・北京から飛行機で1時間半ほどの距離にある山東省煙台市にあった。
入り口にそびえるのはゲート。来店客はまず、そこにスマートフォン(スマホ)のアプリに表示された2次元コードをかざす。すると、前方に置かれたディスプレーにこの来店客の顔が映し出される。これで個人認証は終了、ゲートの扉がパタンと開く。
店内には菓子や飲料といった食品や、シャンプーなどの生活用品が並ぶ。一般的なスーパーと同じような印象だ。だが、ここにはレジがない。
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