外観も、従来のグレーの塗装から白い壁面に順次、変更中だ。「作業服」と、外壁などに大きく表示するのをやめたほか、窓を大きくして、外からも店内の様子が分かるようにしている。

初めての人でも入りやすい店舗に
●店舗の改装前と改装後の違い
初めての人でも入りやすい店舗に<br /><span>●店舗の改装前と改装後の違い</span>

 これらの施策はすべて、ワークマンの危機感の表れにほかならない。これまで作業服、作業用品というニッチ分野で生き残ってきたが、総務省の労働力調査によれば、国内の建設作業者は少子高齢化や景気低迷を背景に年々減少。高齢化も急速な勢いで進んでいる。顧客のうちの6割を建設作業者が占めるワークマンにとって、客層の拡大は重要な生き残り策でもあるのだ。

ワークマンの顧客層は高齢化が進む
●建設作業者数と建設業就業者数に占める55歳以上の割合
ワークマンの顧客層は高齢化が進む<br /><span>●建設作業者数と建設業就業者数に占める55歳以上の割合</span>
出所:総務省「労働力調査」より

 ワークマンが照準を合わせるのは、ユニクロ、しまむらなどのカジュアル衣料品店が押さえている市場だ。ただカジュアル衣料に本格的に進出しても、商品の種類やファッション性においては到底、競合には、かなわない。同じようなものを売っても通用しないとみて、「プロユース」の商品を販売してきた強みを前面に打ち出すことにした。

 雨風などの過酷な環境下でも快適に過ごせる防水性、保温性を兼ね備えたジャケットや、ストレッチ性の高い生地を用いたズボンなどを低価格で提供。「プロも使っている機能を手軽に身に着けられる」とアピールした。

 色はこれまでの黒や紺を基調にしたものから、赤や蛍光イエロー、オレンジなど、幅を持たせた。ワークマンに来たことのない客層に訴えるだけでなく、ワークマンの支持層に仕事以外で使ってもらえる商品に仕上げた。

カジュアル衣料の比率が増えている
●ワークマン店舗の商品構成
カジュアル衣料の比率が増えている<br /><span>●ワークマン店舗の商品構成</span>
[画像のクリックで拡大表示]

 ここ数年来のアウトドアブームも追い風に、売れ行きは好調だ。パタゴニアやモンベルなどのアウトドアブランドに近い機能を目指したPB商品「エアライトSTRETCH防寒ブルゾン」は、発売3カ月間で4万5000着売り上げるヒット商品となった。価格は2900円とメーカー品と比べて「およそ10分の1に設定した」という。

次ページ IT使い業務を省力化