精密機器大手のコニカとミノルタが経営統合して15年目。主力の事務機事業の先細りが懸念される。次代の屋台骨となる新規事業の創出が欠かせないが、キヤノンなどライバルと似通った戦略の印象も。2017年夏以降、立て続けに決めた米医療関連企業の買収で、独自の成長モデルを作れるか。

(日経ビジネス日経ビジネス2017年11月6日号より転載)

自動化が進むアンブリーの遺伝子解析拠点

 米カリフォルニア州ロサンゼルスから南へ約60km。日本人にも人気の「ディズニーランド」に程近い場所に、コニカミノルタの今後の収益を左右する医療現場がある。

GCが遺伝子検査の必要性を説く

 セントジョセフ病院のがんセンター。「ご家族の病歴から考えると、遺伝子検査をお勧めします」。患者と向き合っているのは「GC(遺伝子カウンセラー)」と呼ばれる職員だ。遺伝子の変異と、がんなどの病気の相関関係について最先端の知識を持つ。遺伝的にかかりやすい病気の有無や病気の進行度合い、効果的な治療薬などを検診に訪れた人に説明する。

 この判断の材料となる遺伝子情報を提供するのが、米アンブリー・ジェネティクス。1999年の設立で、北米や南米などで100万件以上の遺伝子診断を手掛けてきた。民間の医療保険を使って遺伝子検査できる米国には各病院にGCがおり、アンブリーはこれらのGCと強固なネットワークを築いている。2016年は売上高2億8800万ドル(約328億円)、営業利益は1億4000万ドル(約159億円)だった。