訪日外国人数が2000万人を超えようとする日本で、言葉の壁がより深刻さを増す。でも、安心してください!スマホが1台あれば、31言語で「おもてなし」はできる。リクルート、NTTドコモ、ぐるなびなどが提供するITサービスを活用すれば恐るるに足らず。
ハウステンボスを訪れたジェームスさん家族ら。クーポン付きの整理券を利用して、ランチタイムも並ばずにレストランに入店できた(写真=坂田 亮太郎)

 「並ばずにすんだから、子供といる時は助かるよ」。米海軍佐世保基地に勤務するジェームスさんはほほ笑む。基地からクルマで20分ほどの位置にあるハウステンボスは子供たちのお気に入り。7月上旬の週末も友人の家族と一緒に訪れた。8人と大人数だったが、昼食時に並ばずに席に通された。

整理券を発行するリクルートのAirウェイト。英語で操作できる(今秋には中国語と韓国語にも対応)(写真=坂田 亮太郎)

 秘密は入り口に設置された端末にある。人数などをタッチパネルで入力するとクーポン入りの整理券が発行される。英語でも操作できるので、外国人にも好評だ。

 「Airウェイト」と呼ぶこの端末を提供しているのはリクルートライフスタイルだ。ハウステンボスでは10の飲食店が導入しており、何組待ちかなどの混雑状況はパーク内のデジタルサイネージにも表示される。これなら待ち時間を有効に活用できる。

 ステーキレストラン「ロード・レーウ」の縄本伸一店長は「ランチタイムの混雑解消につながるので助かる」と笑顔を見せる。整理券には周辺の土産物屋などのクーポンも印刷されているので、送客効果も期待できる。

 銀行の窓口などにも整理券を発行する機械が置かれているが、1台100万円程度と安くない。AirウェイトはiPadなどと小型のプリンターの組み合わせで使えるため、初期費用は10万円程度に抑えられる。

 送客効果に注目してAirウェイトを導入したのが富岡製糸場だ。世界遺産に登録されたことで観光客はたくさん押し寄せたが、周辺の商業施設は期待していたほど潤わなかった。そこで2015年からAirウェイトの利用を開始。混雑時には整理券を兼ねたクーポンを配ることで、「地域で年3000万円の経済波及効果を生み出せた」(リクルートライフスタイルの渡瀬丈弘Airウェイトプロデューサー)という。待ち時間の解消と周辺施設の活性化を同時に成し遂げた。