フローレンス 駒崎弘樹代表理事

効果が不透明な規制は緩和すべきだ

駒崎氏は病児保育事業のパイオニア的な存在でもある(写真=中山 博敬)

自治体の側に悪気はないのだろうが、国が定めた基準より厳しい規制を課し、しかも効果が不透明な上乗せ規制というものがあるのは事実。待機児童対策を進めるために、そうした規制は緩和すべきだ。

 例えば、東京都杉並区の規制では、私たちが運営する定員が6~19人の小規模認可保育園の園長には「連続で6年間保育士として働いた人」しかなれないことになっている。0歳児から5歳児まで面倒を見た経験者に園長になってほしいということなのだろうが、「連続」である必要はないはずだ。今の規制では産休を取ってしまったがために園長になれないという女性の保育士も出てきかねず、マタニティーハラスメントになりかねない。

 また、東京都のバリアフリーに関する条例をそのまま適用すると、車椅子の方が使えるトイレの設置やオストメイト(人工肛門・膀胱保持者)対応が求められる。しかしこれは本来、高齢者向けの配慮であり、増改築などで多大なコストがかかる。区役所と保育園を新設するたびに数カ月かけて交渉し、適用除外を認めてもらっているが、こうした交渉がなければ、もっと速いペースで保育園の数を増やせる。待機児童問題の解決にも貢献できるはずだ

(日経ビジネス2016年5月23日号より転載)