堀江貴文氏がロケットビジネスへの参入を表明して10年。超格安ロケットを開発し、衛星ビジネスの価格破壊を目指す。マスク氏やベゾス氏も参入するロケット市場だが、勝算はある。
インターステラテクノロジズのメンバー。右から5人目が創業者の堀江貴文氏で、左から5人目が社長の稲川貴大氏

 その男は長野刑務所を出るとすぐに飛行機に飛び乗り、北海道の「とかち帯広空港」へ向かった。空港から自動車で南に走ること約40分。宇宙航空研究開発機構(JAXA)がロケットの実験場を置く大樹町は、人口約5700人の小さな「宇宙の町」だ。自動車を降り、大きく息を吸い込む。この日をどれだけ待っていたことか。

 男の名は、堀江貴文(43歳)。2013年3月27日に出所して、そのわずか2日後に液体燃料小型ロケット「ひなまつり」の打ち上げ実験に立ち会った。

 堀江は“ホリエモン騒動”に明け暮れていた当時から宇宙ビジネスに並々ならぬこだわりを持っていた。2005年には、超小型衛星(重量50kg以下の衛星)を低価格で打ち上げる小型ロケットの開発を目的に、有志と「なつのロケット団」なるチームを結成。全国からロケット好きが集まり、手弁当で開発に取り組んできた。