中国人がヤギミルクコスメを爆買い

 昨夏からは、突如としてサーモンブームが韓国を席巻します。首都ソウルにはサーモン食べ放題サービスを提供する居酒屋が次々と開店。1500円前後でサーモンの刺身のほか、チヂミ、天ぷらなどが好きなだけ食べられるこれらの店は、20~30代の男女を中心に大繁盛しました。

 ヒットの要因は、サーモンが高タンパク・低カロリーで、美肌効果のあるというオメガ3脂肪酸を含むヘルシーフードとして一般的に認知されたこと。特に女性の間では、目の下のクマ解消に効果があると認識されているようです。

 実は、「SKIN FOOD」というコスメブランドからはサーモンとイクラの成分を配合した目元ケアクリームも発売され、サーモンブームに便乗して人気を呼んでいます。化粧品にサーモンやイクラの成分を入れるとは大胆な発想ですが、「食べて有効なら塗っても効果があるはず」という考えなのでしょう。

サーモンとイクラの成分を配合した目元ケアクリームを販売する、韓国を代表するコスメブランド「SKIN FOOD」の旗艦店

 その後、サーモンブームが冷めやらぬ中で巻き起こったのが、ボディパックブームです。

 保湿成分が配合された顔用のマスクパックは、代表的な韓国土産として日本の女性にも広く知られています。けれど近年は各社が様々な種類の製品を発売し、韓国の消費者もいささか食傷気味でした。そうした状況で目新しい製品として、バスト用やウエスト用のボディパックが登場したのです。コスメショップでは、ショーウィンドウに胸やお腹、大腿部など全身パックしたマネキンが飾られるなど、不思議な光景も見られました。

 時を同じくして人気を博したのが、ヤギミルクの成分を配合したスキンケア商品です。原料にニュージーランドの自然の中で放牧しているヤギから搾取したミルクを使い、美白クリーム、保湿クリームなどを展開。ヤギミルクは吸収力に優れ、保湿や美白効果の他、ガン予防やアンチエイジング、生活習慣病の予防に有効だと言われているセレニウムという栄養素を含むことも売りにしています。

 ブームには、中国人の存在も関係しています。

 中国では、2008年にメラミン混入粉ミルク事件が起こって以来、中国産牛乳の信用が低下し、代替品としてヤギミルクが体に良いイメージを持たれるようになっています。それを知っている韓国のドラッグストアでは、中国人観光客にヤギミルクの化粧品を訴求するため、店頭に中国語の宣伝用ポスターを貼り、中国人留学生の店員も配置しています。この一大キャンペーンが中国人観光客の爆買いを誘発し、売り切れ店が続出。韓国人の間でも注目が集まり、人気に火が付いたというわけです。