バンコクで開かれるチャリティコンサート

 熊本の地震の後、いち早く反応したのが、映画『Hand in the Glove』の主演をきっかけに、「熊本わくわく親善大使」に任命された、チャーノン・リクンスラガーン氏だった。

 写真共有アプリ「Instagram」に「PRAY FOR KUMAMOTO(熊本に祈りを)」というメッセージと、熊本城を背に撮影した自身の写真を投稿し、熊本の支援につながるような情報発信をスタートさせた。

 さらに、4月23日には、タイのアーティストを集めたチャリティコンサート「#SingForFriends」を、バンコクで開催することを企画。コンサートの収益は、熊本と、同時期に地震に見舞われたエクアドルの義援金に充てる計画だ。

 映画『Hand in the Glove』の日本側の映画制作チームも支援活動を開始。映画のサウンドトラックを手がけた事務所と連携して、楽曲の無料公開を始めている。楽曲は参加アーティストが、熊本の美しい土地や、そこに住む人々を思って制作されている。

映画『Hand in the Glove』のロケ地の熊本城で、撮影の合間に記念写真を撮る出演者と観光PRを担う「おもてなし武将隊」。中央のグリーンのシャツが主演のチャーノン・リクンスラガーン氏

 このほか、2016年6月に日本での歌手デビューが決まっているタイの国民的歌手、ジェームス・ジラユさんも、熊本の被災者に向けてYouTubeの動画メッセージを公開している。バンコク・ポストが1面のトップニュースで熊本地震を報じるなど、タイの各紙も大々的に熊本の地震について報道し、テレビ局もニュース番組などで繰り返し地震の被害を報じた。

 またタイの「くまモン」愛好者が集まるFacebookのファンページ「KUMAMON くまもんThai Fan」には、震災関連の情報とともに、心配するメッセージが続々と投稿されている。

 熊本市はこれまで、地方自治体や関係者が、郷土の良さを少しでも知ってもらおうと、地道に情報を発信し、プロモーションなどの施策を積み重ねてきた。そうした過去の積み重ねが、遠いタイの地で俳優や歌手、一般市民たちを動かしている。

 熊本の復興を願うのは日本人ばかりではない。