キャラ消費がモノから体験型にシフト

 日本のキャラクターもアジア各国で根強い人気があり、SNSで拡散する格好のネタです。例えば、ベトナムで1992年に発刊されて以来、国民的人気を誇るドラえもん。ベトナムで118店を展開する日系コンビニのファミリーマートでは、2015年4月から定期的にドラえもんのキャラクターをかたどった中華まんを販売し、支持されています。これまでにドラえもんをはじめ、ドラミちゃん、ジャイアン、スネ夫、のび太のママ、のび太のパパを模した中華まんをそれぞれ商品化しています。

 一つひとつ手作りで丁寧に製造され、細部にわたり非常によくできており、購入後SNSにアップするベトナム人が続出。拡散して、売り切れになる店が出るほどの人気です。92年当時は海賊版による発刊から始まったドラえもんですが、その後ライセンス契約がしっかりと交わされるようになり、このファミリーマートの中華まんも、小学館から正式に委託された現地のエージェントがライセンス契約を行って展開しています。

とても良く再現されているドラミまん(1万2000ドン=約60円)。手作りで数量限定のためすぐに売り切れてしまうという

 一方、シンガポールでは休日に家族でキャラクターカフェに出かけるのが定番。そうした中、2016年4月に「ポムポムプリン カフェ」、同年5月に「ハローキティ カフェ」と、サンリオのキャラクターのカフェが続々オープンし、2014年にオープンした競合の「チャーリー・ブラウン カフェ」をしのぐ人気になっています。

 台湾でも、ハローキティのしゃぶしゃぶ店や、「リラックマ カフェ」が次々と新規開店して話題をさらっています。キャラクターをあしらった店の外観や内観に加え、食事のメニューもキャラクターをイメージしたものが提供され、その世界観にどっぷり浸れるのが特徴。ファンにとっては「聖地」のような場所になっており、スマホで思い思いに店内や料理を撮影し、ファン同士の間で瞬く間に拡散して、それが集客につながっているのです。

 シンガポールや台湾などアジアの中でも経済が成熟している国では、キャラクター関連の消費が「物」から「体験型」にシフトしていることがうかがえます。ただし、ベトナムでも2018年にハローキティのテーマパークを開業させる計画が報道されており、今後体験型の店や施設が徐々に増えていくことが予想されます。

台湾のリラックマ カフェは連日ファンが訪れ、店の前には行列ができている