大学入試改革で下克上がはじまる
成毛:大学入試が変われば、予備校も変わりますね。
鈴木:予備校で論述を学ばせるようになりますね。ただ、論述指導にはコストがかかります。ですからその分、コストを上げることになって、予備校のビジネスモデルは変わることになるでしょう。
成毛:ただ、論述指導もAIでかなりできるようになるでしょうね。
鈴木:採点も同様です。すでに今、TOEFLの論述問題は自動で採点しています。
成毛:高校教育も変わりますね。
鈴木:すると新たな問題が出てきます。新しい入試に対応した勉強を教えられる教員がいる地域とそうでない地域、また学校の差が出てきてしまうのです。
成毛:有名私立の中高は有利になりそうですね。
鈴木:これを機に起死回生を図ろうとしている私立校は幾つも見受けられます。一方で、こういった構想に根強い抵抗を示しているのが、地方公立高校校長会です。
この主要メンバーは、旧制一中の校長先生なのですが、十分にマインドセットが変わっていない方が多いような気がします。知識偏重型の教育にまだ固執している。
成毛:旧制二中、三中はどうですか。
鈴木:とりわけ三中は好機と受け止めていますね。ですから、旧制三中と旧制一中の間で、下克上が起こるかもしれません。
成毛:私の母校札幌西高校は旧制二中で、スーパーサイエンスハイスクールでもあるので、ぜひ頑張ってほしいですが、STEM教育をめぐって高校間でバトルが起こりつつあるんですね。

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