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 私は今、次期に向けて活動を始めています。プロサッカークラブは厳しいですよ。年間20試合程度しかない中で、選手やスタッフを養わないとなりません。今はトップセールスで、スポンサー集めのために奔走しています。

 サッカーの場合、スポンサー料が一番の収入源で、これが全体の5割を占めます。2番目がチケット料で、これが2割を占め、残り3割が放映権やグッズ収入です。その意味ではスポンサーの獲得は非常に重要な仕事で、それこそ同じ先に3回、お願いにうかがうことも少なくありません。

2018年12月7日に記者会見を実施。元日本代表コーチの 手倉森誠氏(右)の次季監督就任を発表した(写真:V・ファーレン長崎)

 私が引き継いだ2017年当初の営業収入は7億5000万円。J1の場合、30億円程度ないと運営が厳しい。今季(2018年)はやっと24億円まで持っていきました。来季(2019年)は30億円を目指して活動中です。J2降格になったものの、おかげさまで「変わらず応援する」と言ってくださる企業が多く、スポンサーの数は今年よりも増える見込みです。

 私がV・ファーレン長崎の社長になった頃、長崎の人でさえ地元のサッカークラブについて知らない人が多かった。私自身、「ジャパネットの髙田さん」と呼ばれることがほとんどでした。今はどこに行っても「V・ファーレン長崎を応援しています。頑張ってください」と声を掛けられます。

新スタジアムに500億円投資

 J1での40試合中、38試合に足を運び、サポーターの皆さんと交流しました。V・ファーレン長崎だけではなく、相手チームのサポーターとも握手をしたり、話をしたりして回ります。それによってどんな変化が起こったか。試合観戦のため長崎まで足を運んでくれる人がものすごく増えました。

 今シーズン、ホームゲーム1試合の平均観客数は前季の約2倍に増加しています。今後ますます多くの方々に愛されるチームになり、試合に来てもらえるよう、私は宣伝マンとして今後も精力的に動くつもりです。

「運がいい、運が悪いということはない。運がいい、運が悪いと言う人がいるだけ」と何かの本で読みました。J1でのシーズンは「運が悪い」と言いたい場面も多かった。ただ、そんなことを言っていても始まりません。5年後には、長崎市に新スタジアムが誕生します。これにはジャパネットとして500億円の投資をする予定です。そこにつなげていくのが、今の活動です。私ももう少しの間だけ、社長として先頭に立って頑張ります。

 今は1年でJ1復帰という目標を掲げ、まい進中です。必ずやりますよ。期待してください。

(構成:荻島央江、編集:日経トップリーダー

V・ファーレン長崎の髙田明社長も以前登壇した、経営者が月1回、計12人登壇し、自身の経験を通じて体得した経営の要諦を語る通年セミナー「日経トップリーダー大学」第7期が4月から始まります(第7期に髙田社長は登壇しません)。

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