先ほどの事例であれば、「●月●日までにアタックリストをつくる」「▲月▲日までに、100件の電話をかける」といったタスクを、部下が自分で書き出し、できたかどうかを確認する用紙をつくる。そこに「アポ5件」といった目標も書き出し、達成できたかどうかを、チェックする欄をつくる。できなかったら、なぜかを考え、打ち手を部下と一緒に考える。そのためのコメント記入欄もあらかじめ用意しておく。

 そんな用紙を、部下1人につき1枚、用意する。
 泥臭いかもしれませんが、少なくとも私にとっては、これまで中小企業の幹部として実践して、手応えがあったやり方です。

 最後に一つ、異論も多いかと思いますが、中小企業でPDCAを実践するうえで、私が重要と思う視点を指摘して、本稿を終えます。

部下も上司も、安きに流れるもの

 それは「性弱説」で臨む、ということです。

 私が先ほど紹介した、事細かにやるべきことを部下に示すような手法には、抵抗を感じる方もあるでしょう。勤務先の社員の特性によっても、最適解は変わるかと思います。

 しかし、どんな職場で誰と働くとしても、およそ仕事において人と対峙するときは「人間とは弱い生きものだ」という前提で臨むべき、というのが、私の考えです。

 性善説か性悪説かは、関係ありません。いい人か悪い人かはさておいて、放っておけば、誰にだって怠ける可能性はあります。部下ばかりではありません。上司の自分だって気が緩めばすぐ、安きに流れることでしょう。そんな人間の弱さを受け入れて、それでもなお確実に結果を出せるようなやり方を考え、工夫するのが仕事です。

 PDCAを確実に回すには、しつこさが必要です。

経営幹部講座」第11期を開催します

 本コラムの著者、井東昌樹氏による「中小企業のための『経営幹部講座』」を、2019年1月開講します。
(月1回の開催で全3回、3月まで)

【プログラム】

第1回 あなたの社長は何を考えて決断しているのか
第2回 会社の強みを伸ばし、弱みを補う
第3回 社長の考えを社内に正しく浸透する

中小企業の経営幹部に必要な知見を体系化。実体験に基づくリアルなエピソードを豊富に交えながら、上司としての心得も熱く語ります。スキルとマインドの両面から「幹部力」を高めます。

自社の未来を担う存在と期待される社員にぜひ、受講していただきたいと思います。

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