「神奈川県に小売企業は何社あるのか」「そのうち、自社と取引のない潜在顧客は何社くらいか」「そのうち何割くらいを取りこめそうか」……。

 そんな計算を踏まえて「山田さんは、●月●日までに、●●●の資料を参照して、神奈川県の小売企業300社のアタックリストをつくる」「鈴木さんと田中さん、山本さんは、アタックリストから100社ずつ電話を掛ける。期日は●月●日」「100件の電話でアポ5件が目標」……といった具合に、ブレイクダウンして計画を立てれば、実行も検証もしやすいはずです。

 さて、ここで視点を少し変えて、「上司が計画を具体化できない」という問題について再度、考えてみましょう。

現場で優秀だった人の落とし穴

 現場で優秀なプレイヤーだった人が、マネージャーになった途端に苦戦することがよくあります。売り上げナンバーワンの営業マンだった人が、優秀な営業課長になれない、といったケースです。

 そういう人によくあるのは、特に意識せずとも、自然にPDCAサイクルが回せる素養を持っていた、というパターンです。
 自分では、何となくできてしまっていたので、上司になったとき、部下がなぜつまずいているのかがよく分からない。実はPDCAを回せていないという問題に気づかなかったり、PDCAのどこでつまずいていたりするのかがよく分からなかったりします。

 解決策は、上司があらためてPDCAを意識することです。

 例えば、「計画を立てて、実行し、検証して改善する」というプロセスを、自部署の仕事に合わせて、紙に書き出してみてはいかがでしょう。

 さらに、そうやって書き出した流れに合わせて、チェックシートをつくるといいと思います。エクセルなどを使って、今実行すべきタスクを書き出し、実際に実行したかどうか、結果はどうだったかを、確認するためフォーマットをつくるのです。例えば……。

次ページ 部下も上司も、安きに流れるもの