河田:まさに、その違いにこそ意味がある。

 トップが良いアイデアだと思っていても社員がくだらないと感じたらそう発言する。それに対して「え?何がくだらないと思う?」と返すことからアイデアが改善されていくこともあります。

高津:そうなんです。もはやレールの上を歩けば安全という意識は古い。今リーダーが与えるべき安全は、「あなたの考えていることには価値がある」と感じさせることです。

河田:今、老舗企業の倒産が増えていますが、傾いていく企業の中で社員が会社の中で無力感を感じることがあると聞きます。自分が何を言っても流れを変えられないとか、上のほうで決まっていることだからどうしようもない、と。

 それで企業が傾いたら二重の意味で不幸です。ひとたび職場で心理的安全が保たれればいろんな意見が交わされ、変化・改革が生まれますから、広く若い人の意見を聞いた上で、自分で判断することが必要です。

リーダーは過去の業績で今の地位に

高津:リーダーにとって重要なのは、コンテンポラリー、つまり同時代的であり続けることです。リーダーは過去の業績で今の地位にたどり着いている。それが今後も続くかは何の保証もない。

 今の時代にも付加価値を出し続けられる50歳、60歳、70歳であり続けるためには、どうしたらいいか。これを真剣に考えるべきです。

 自分をコンテンポラリーにするための秘訣は何か。

 IMD元学長のドミニク・テュルパンは「突き詰めれば、リーダーに必要なのは好奇心だ」と言っています。好奇心を持っている人は一緒にいて楽しい。色んな情報が入ってくるから話も面白いし、アイデアもたくさん持っている。世界で活躍を続けるリーダーの共通点です。

河田:バラエティー番組で「バカ殿」というキャラクターがいますね。意味は違うかもしれませんが今の時代、自分が馬鹿だと思って、他人の言うことを聞けるリーダーが、実は最高の殿様かもしれません(笑)。

(構成:日経トップリーダー編集部)

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