チェーン最大手だった頃を知らない新卒

 写真事業にこだわった大島の戦略は、人材獲得にも効いている。世は人手不足だが、実は人材確保にはあまり苦労していないのだ。今年も新卒で40人の学生が入社したという。

 彼らの大半は、かつてDPE店チェーン最大手だったという経緯を知らない。しかし、スマホで撮った写真をSNS(交流サイト)に投稿するのが当たり前の若者にとって、スマホや写真に関わることができるプラザクリエイトの事業は魅力的に映る。

 若い人材も巻き込みながら改革を進める大島。完全復活とまではいえないが、業績は回復しつつある。18年3月期の売上高は前期比0.8%増の221億7200万円だったが、営業利益は同42.1%減の6100万円だった。

 モバイル事業と写真事業が共に軌道に乗るのは今期と位置づけ、大島は挑戦を続ける。6月には自社グループで、写真データを加工した衣料品をネットで売るアパレルブランドを立ち上げる予定だ。

 市場消滅に立ち向かうために本業を生かしきる道を選んだ大島。迷いがなくなった今だからこそ、生来の明るさが戻ってきた。(文中敬称略)

(この記事は「日経トップリーダー」6月号に掲載した記事を再構成したものです)