複合素材を削る工具の刃先の拡大画像
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 同時に、経営者としての「思想」を持ち、それに共感してもらえなければネットワークが信頼関係に発展することはないことも学んだ。「儲けたいからという動機では誰も協力してくれない。何のために工具を作っているのか、ものづくりにどう貢献できるのか。それを考えるようになった」(内山社長)。

 その結果、工具を製造するだけでなく、素材メーカーと一緒に開発することが、これからやるべき仕事だと気付いた。

 メーカーが優れた素材を開発しても、加工技術がなくては実用化できない。メーカーと組んで素材と工具を同時に開発し、両者をスピーディーに市場に出す。これが新たな役割だと考えたのだ。

「納期の心配」から「会社の将来像」へ

 起業や事業開発の意欲が旺盛な学生と意見交換し、教授の知見に触れる中で考えた結果だ。「大学院に行かなければこの気付きは得られなかった」と断言する。

 以前は1週間先の納期に間に合うかどうかで頭を悩ませていた内山社長。今見ているのは5年、10年先の会社の将来像だ。

(この記事は「日経トップリーダー」6月号に掲載した記事を再構成したものです)

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