これは、それぞれの役割の違いによるものだという。一般社員は、夢を持って前に攻める気持ちが大事。だからその要素を増やす。逆に幹部や管理職の場合は、目標達成過程におけるリスク管理が重要な仕事だ。
国内外の市場はどう動いているのか、ライバルの技術・製品の開発状況や、それに伴う競争環境はどう変化しているか、顧客ニーズは変わっていないか……。幹部にはこうしたリスクをストレートに話し、危機意識を持たせる。
綿密な計画で現実にするのが永守流
ここでいう夢は、大ボラのような壮大なものというより、それを細かく分けて現実の仕事に引き寄せたものだろう。しかし、大ボラがあるからその話に出てくる夢も大きくなる。こうして幹部や一般社員の意欲と士気を高め、綿密な計画に沿って大ボラを現実に仕立て上げるのが永守流なのだ。
危機意識と夢の比率は、幹部や中間管理職が部下にどう話すかという点においても共通するので、ぜひ知っておきたい。
(この記事は「日経トップリーダー」2017年12月号に掲載した記事を再構成したものです。肩書などは掲載当時のものです)
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≪主な内容≫
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第4章 上司と部下
第5章 経営者と志
第6章 変化と創造
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