小さなカメラ店を振り出しに、売上高1700億円を超える企業へと成長を果たしたジャパネットたかた。飛躍の理由は、「できない理由」より「できる方法」を探し続けたことにある。

髙田明(たかた・あきら)氏
ジャパネットたかた創業者、V・ファーレン長崎社長。1948年長崎県生まれ。機械製造会社勤務を経て、父が経営するカメラ店に入社。86年に独立し、カメラ販売の「たかた」(現ジャパネットたかた)を設立。その後、ラジオ通販で手応えをつかみ、通信販売にシフトし、業績を大きく伸ばす。2015年、社長を長男に譲り、退任。17年、経営難に陥っていたサッカーJ2(当時)のクラブチーム、V・ファーレン長崎の社長に就任(写真/菅敏一)

 ジャパネットたかたの本社は長崎県佐世保市にあります。「東京に本社を移す考えはないのですか」とよく聞かれます。そう聞かれると、「なぜ東京でなければならないのですか」と私は聞き返します。当社の地上波のテレビ通販番組は佐世保のスタジオから全国に発信しています。通信のインフラが整っていますから何ら問題ない。大分前から地方でも十分に戦える時代が到来しています。

 地方創生は、私のような地方に住む人間が、まずはできると信じることからしか始まりません。

目の前の課題に没頭する

 私が父の経営するカメラ店から独立したのは37歳のときです。カメラ販売や写真の現像サービスのほか、ホテルの宴会場での写真撮影も請け負っていました。

 希望購入制なので、お客様に気に入っていただかなければなりません。どうしたら写真を買ってもらえるのか。カメラのほうを向いてもらい、素敵な表情を撮る必要がある。そのために「こっちを向いて下さーい」「こちらに集まって写真を撮りませんかー」といった具合に、声のかけ方を工夫したものです。そこから今のテンションが生まれたのでしょう(笑)。

「日経トップリーダー大学」第6期が始まります

 髙田明社長をはじめ、トップが月1回、計12人登壇し、自身の経験を通じて体得した経営の要諦を語る通年セミナー「日経トップリーダー大学」第6期が4月から始まります。

 今回は「より深く学び、より広く体験する」をテーマに掲げ、プログラムをリニューアルしました。トップの講演・質疑応答はもちろん、受講生同士のディスカッションや年4回の現場視察(企業訪問)の内容を充実させています。特に現場視察は、現在、J1に昇格したV・ファーレン長崎の髙田明社長の講演、試合観戦など盛りだくさんの内容です。

 経営力を高め、景気の波などの外部環境に左右されない強い企業をつくりたいと真剣に考える中小企業経営者のための年間プログラムです。こちらの本講座の詳細をご覧の上、ぜひ参加をご検討ください。