最初はパートと面談のうえ、1週間に来る日数は決め、曜日だけを自由にした。それまで週3日来ていたパートであれば「週に3日は来てください。何曜日に来てもらっても構いません」と話した。事前の「今日は行きます」「休みます」の連絡は禁止した。

何も問題が起きなかった

 この形のフリースケジュールを2週間くらい試してみたが、特に問題はなかった。次の段階としてパートごとに月に何日来るかだけを決め、あとは自由にした。

出勤時間は「好きなとき」でOK。工場に入る前に退勤時間をボードに申告。名前の書かれたマグネットを帰りたい時間の欄に置く

 予想した通り、毎日一定数のパートが出勤。多少変動はあるものの、週や月で見るとバランスよく人数がそろう。この5年間でパートが1人も来なかった日は1日だけ。その日は、工場を休みにして、社員は梱包作業や事務に専念。出荷スケジュールに余裕があったので、特に支障はなかった。

 社員2人も毎日工場で数時間作業をしているが、フリースケジュールではない。平日午前8時15分から午後6時までの勤務で、緊急の場合はフォローをする体制を取っている。

 1年ほど前から出退勤の時間も、各人の自由にした。今回ばかりはさすがに「何か問題が起きるのではないか」と躊躇した。だが、よくよく考えても問題は思いつかない。そこで試験的に2週間だけ、何時に来て何時に帰ってもいいことにした。結果、大きな問題もなく、今に至っている。

 ごくまれに1、2時間ほど仕事をして帰るというパートもいるが、会社にしてみれば助かりこそすれ、迷惑な話ではない。

 普通なら介護や子育てなどの事情を抱えるパートに限定して、こうした自由度の高い働き方を認めるだろう。ただ、それでは「私はこんなに働いているのに、あの人は数時間しか働かない」「働かない人はその分収入が少ないと分かっていても納得がいかない」といったようにパート間に軋轢が生じかねない。

 その点、パプアニューギニア海産の場合、全員が好きな時間に来て、好きな時間に帰るから不満が出ない。タイムカードだけの管理で、休憩時間と退勤時間だけ出社時に申告してもらうルールだ。

 実際、週5日出勤するパートもいれば、月3日程度の人もいる。年末の繁忙期、月3日しか来ないパートに「この時期だけちょっと多めに働いてくれない?」とお願いすることもある。