スバルが9月1日から先行予約を開始した新型「インプレッサ」(プロトタイプ)。写真は5ドアハッチバックのインプレッサスポーツ

 たまたま、なのだが筆者の周囲には熱心なスバリスト(スバルファン)が2人いる。これもたまたま、かもしれないが、2人ともアウトドア・レジャーの愛好家であり、週末や連休をアクティブに楽しんでいる。そして2人とも、同じようなタイミングで「レガシィ・ツーリングワゴン」から「レヴォーグ」に買い替えた。多くのアウトドア・レジャーの愛好家たちから、スバルというブランドは、派手さはないけれど、質実剛健な、マジメなクルマづくりをするメーカーとして、絶大な信頼を勝ち得ているのだろうと想像する。

プラットフォームを13年ぶりに一新

 そのスバルが、クルマづくりを全面的に刷新する。その要となる技術が、この連載の第51回で紹介したスバル・グローバル・プラットフォーム(SGP)である。このときにも書いたのだが、現在のスバル車のプラットフォームは、2003年の4代目「レガシィ」のときに刷新されたプラットフォームをベースに改良を重ねてきたものだ。初代から3代目まで使い続けていたプラットフォームは、補強の繰り返しによって重量がかさんでいたため、思い切った見直しにより軽量化したのが4代目のプラットフォームの特徴だった。

 現在のスバル車のプラットフォームは、元をたどるとすべてこの4代目レガシィのプラットフォームに行き着くのだが、これもこの連載の第51回で書いた通り、現在のスバル車のプラットフォームは、エンジンルームのサブフレームの形式によって「インプレッサ」系と「レガシィ」系の2系統に分かれていた。今回のSGPはこれを統一し、すべてのスバル車を単一のプラットフォームに統合するという、開発・生産面での大きな変革を担うものだ。

新型インプレッサはスバルの新世代プラットフォーム「スバル・グローバル・プラットフォーム(SGP)」を初めて採用する

 このプラットフォームの出来が、今後のスバル車の出来栄えを左右し、ひいては同社の競争力を左右するのだから、同社にとってはまさに社運のかかったプロジェクトである。しかも、2016年3月に行われたSGPの報道発表では、欧州の一流競合車種をしのぐ「動的質感」を実現したと主張していただけに、筆者も注目していた。

 そのSGPを採用した第一弾である新型インプレッサに、ごく短時間ではあるが試乗の機会が与えられた。全長5kmほどの閉鎖コース内で試乗した印象をお伝えしよう。なお、今回試乗できたのはインプレッサのプロトタイプであることをお断りしておく。