この点、同じ新世代プラットフォームでも、例えばマツダの新世代車体「SKYACTIV-Body」などでは、Bセグメントの「デミオ」などの車種と、Cセグメント以上の「アクセラ」「アテンザ」などでは骨格の構造がまったく異なっており、企業による姿勢の違いが見える。

1.0L・3気筒ターボエンジンを搭載

 Bセグメント初のMQBの採用と並んで筆者の興味を引いたのが、国内では初お目見えとなる、排気量1.0L・3気筒の直噴ガソリンターボエンジンだ。排気量1.0L・3気筒と聞くと、Bセグメントとはいえ車体質量が1310kgあるこのクルマを走らせるのに十分か、といささか心配になるかもしれない。

 しかしこのエンジンは最高出力で85kW、最大トルクに至っては200N・mを発生し、ゴルフなどに搭載している1.2L・4気筒直噴ターボエンジンの77kW、175N・mを数値の上では上回る。しかもJC08モード燃費でも、1.0Lエンジンを積んだQ2は19.8km/Lと、1.2Lエンジンを積むゴルフの19.1km/Lを上回るのである。Q2の車体が軽いせいではないかと思う向きもあろうが、じつはCセグメントでありながら1.2Lエンジンを積むゴルフの車両重量は1240kgと、1.0Lエンジン搭載のQ2の1310kgよりも、むしろ軽いのだ。これはちょっと驚きだった。

 いずれにしても、Q2が積む1.0Lエンジンは、出力でも燃費でも従来の1.2Lを上回るということになる。その実力を確かめたかったし、3気筒エンジンは通常、振動・騒音の面でも4気筒よりも不利なので、そこのところにも興味があった。

質感の高い外観と内装

 そして実車と対面ということになったのだが、いざ目の当たりにすると、外観、内装ともに、Bセグメントとは思えない質感が印象的だ。車体側面のデザインを特徴づけるプレスラインは、カミソリで削り出したみたいに角がシャープだし、テールランプやヘッドランプにもずいぶん複雑な造形が与えられている。アウディというプレミアムブランドを表現しなければならないということもあるのだろうが、1クラス上の現行型「Q3」を、現時点では明らかに上回っていると思えた。

車体側面の鋭角なプレスライン(上)、複雑な造形のヘッドランプ(下)
車体側面の鋭角なプレスライン(上)、複雑な造形のヘッドランプ(下)

 クルマに乗り込んでもその印象は変わらない。内装材にはヘアライン加工が施されたメタリックなトリムがインストルメントパネルやドアパネルにあしらわれ、また空調の吹き出し口周辺にも細かい模様が彫り込まれて精緻な印象を与える。加えて試乗車にオプション装備の「バーチャルコックピット」が搭載されていたことも、上級感を高めていた。これは全面が液晶パネルで構成されたメータパネルで、速度計や回転計だけでなく、ナビゲーションシステムの地図情報、ラジオ/メディア情報などをフレキシブルに表示できるのが特徴だ。

アウディQ2のインストルメントパネル(写真提供:アウディ ジャパン)
アウディQ2のインストルメントパネル(写真提供:アウディ ジャパン)

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