自宅で子供を寝かせてからパソコンに向かう

3人の子供を育てながら、ロレアルで化粧品VICHYインターナショナルのマーケティング統括事業部長を務めるミリアム・ベッカー-シュナイダーさん

 ロレアルで化粧品VICHYインターナショナルのマーケティングを統括する事業部長の要職に就きながら、11歳を筆頭に3人の子供を育てるミリアム・ベッカー-シュナイダーさん(42)は、「自宅でも仕事が出来るといったフレキシブルワークの選択肢がありがたい」という。

 ミリアムさんの平日の一日を紹介しよう。朝7時過ぎに起床。中学生の長女を送り出した後、9歳の長男を小学校に、4歳の次女を保育園に送っていく。

 オフィスに着くのは9時15分ごろ、それから19時くらいまで会議続きの仕事をこなす。19時半には帰宅。子供たちはすでに、ベビーシッターが作ってくれた夕食を済ませ、お風呂にも入っている。あとは、子供と一緒に遊ぶだけ。ウノをしたり、モノポリをしたり。そのあと、ベッドルームでそれぞれに本を読んであげ、子守唄を歌い寝かしつける。「子供の頭をなでてあげながら、本を読む」時間が、ミリアムさんにとっても子供にとっても至福のときだという。

 夜9時ごろ自分の部屋に戻ってからは、ひとりの時間。フェイスブックを見たり、友人と電話でおしゃべりをしたり。その後、10時から11時半くらいまでPCに向かい仕事をすることが多い。日本や中国、ブラジルなど世界中の関連部署と打ち合わせがあり、Eメールやスカイプをフル活用する。11時半ごろには就寝。週に一度は夫が早く帰るので、そのときは友人たちとの外食を楽しむという。

テレワークは子育てのためだけにあらず

 もしもテレワークが会社から認められなければ、夜11時過ぎまでオフィスに縛られることになる。ところが今はいったん帰宅して子供とふれあい、一人の時間を持った後に自宅で仕事ができる。リラックスする時間を取れるので、自宅での仕事はさほど苦にならないという。

 ロレアルではいまテレワークの導入を進めており、管理職でない社員も38%が活用している。週2日まで利用ができ、子育てに限らず、家族の介護や自身の健康のためでもいいという。ルノーでもまた、工場作業員や販売を除く適用対象社員のうち10%がテレワークを使っている。週4日まで何日利用するかは自分で選ぶことができ、やはり目的は問わない。

 全社員が柔軟な働き方ができるようになれば、「子育て社員だけ使えて不公平だ」という声もなくなる。ワークライフバランスは、男女問わず全ての社員にとって必要なもの、その中で子育てをする社員が使いやすい制度があれば、両立の大きな後押しになる。

*4月14日公開の後編に続く