自らの中にある偏見をSEEDSモデルで知ろう

 Diversity and Inclusion(ダイバーシティ&インクルージョン)が重視される社会にも関わらず、なぜ、現実社会においてはなかなか浸透しないのでしょうか。それは、バイアスが影響しているからです。

 特に、女性リーダーに対しては、リーダーへの期待と女性への期待という2つの相反する期待やバイアスがかかるため、振る舞い方がより一層難しいと言われています。女性リーダーへ対するバイアスについては、「ヒラリー候補は本当に傲慢でリーダーに不適格?」でも書いていますので、ご興味のある方はそちらもご一読ください。

 バイアスによる影響にうまく対処するには、どういうバイアスがあるのかを理解する必要があります。その理解のためには、NeuroLeadership Instituteが提唱するSEEDSモデルが有効です。

 SEEDSモデルは、意思決定の際に起きるバイアスとその対策について次のように定義しています。

●Similarity(類似性バイアス)
・他者を評価する際、自分と似ている人(民族、宗教、社会経済的地位、職業など)をより高く評価する傾向のことを言います。

・類似性のバイアスを緩和するには、異なるように見える人との共通点を見つけることが有効です。共有する目標、価値観、経験、嗜好にフォーカスし、バイアスがかかりやすい性別や出身校、所属企業等の属性情報を頭の中から削除することです。

●Expedience(便宜性バイアス)
・複雑な計算や分析から結論を導き出さず、急いで意思決定をしようとする際に起きやすいもので、自分にとって正しく感じられることかどうか、相手がその結論に合意しそうかで判断する傾向のことを言います。

・便宜性のバイアスを緩和するには、締切を緩めて選択肢を検討する時間を増やしたり、問題をコンポーネントに分解することで、問題の複雑性を簡素化したり、より多くの人を巻き込み外部からの意見を得ることや、意思決定をする前に強制的な冷却期間を置くなどのやり方があります。何か大きな事を決める前に、30分の散歩をしたり、15分のお茶をするなど、自分なりの冷却期間を置く手段を持つことが有効です。