4. 複数の組織と関わりのある仕事をしている

 オペレーションが自分の課内で終わっている組織はほとんどないとは思いますが、他の組織と関わりがないチームだと「あの部署は特殊だから」と切り捨てられがち。少しでも他の部署と関わりがあると、自分たちの組織を超えたビジネス・プロセス変革の必要性が出てくるため、次に続くチームを作りやすくなります。

5. チームメンバーは6〜8名で構成する

 1人のマネジャーが全員の話をしっかりと聞いて、きちんとフォローできる人数は、10名以下です。有能なリーダーであれば、10名のマネジメントができると思いますが、一般的なレベルの人であれば6〜8名です。パイロット・プロジェクトは、成功率を上げるために、また一般化するために、中間レベルを設定します。

 この5つの視点でアサインした適切なチームでパイロット・プロジェクトを実施し、企業文化に合う仕事の進め方や、評価の仕方などを洗い出します。

 私が実施した過去の例では、パイロット・プロジェクトをスタートするまでに、2〜3か月くらいかかります。この2〜3か月で、パイロット・プロジェクトをする組織の特定、解決すべき課題とKPIの設置などをマネジャーと共に設定していきます。1つ目のパイロット・プロジェクトが終わるまでに半年〜10か月ほどかかるケースが多く、全社展開には早くて2年半〜3年かかっています。時間がかかるものという覚悟も必要です。

中間管理職の“標準化”が成功の鍵を握る

 破たんした企業の再生では、優秀な社員が辞めていたり、雇用が不安定な状態のために離職率が3割近くになっていたりすることがよくあります。しかし、新規に人を採用しようとしても、なかなか優秀で猛烈に働ける人材は集まりにくく、働き方に時短勤務などの制限がある人や、外国籍の人の採用が増えます。そのため、結果的に多様なバックグラウンドの人材が集まることになるのです。そして、このメンバーでモチベーションをあげながら、再生に向けた業務を動かしていきます。

 そこで改革の核となるのが中間管理職(=マネジャー)です。なぜなら、中間管理職が現場の多様な人材の働き方を把握し、それを正当に評価すると現場のチームワーク力が高まるからです。

 不安定な経営状態のもとでは、どれだけマネジャーが話を聞いてくれて、個々の状況に合わせて仕事配分をコントロールしてくれても、組織内で中間管理職の能力が標準化されていないと、上司が変わったら働きにくくなったとか、他部署のマネジャーと仕事がやりにくいという声は上がり続けます。

 多様な人材を束ねるマネジャーを育成して組織を活性化させる秘訣は次の3点です。

1.まずは1/3のマネジャーから変えていく

 マネジャーに対するサーバント・リーダーシップについてのトレーニングはもちろん必要ですが、人のリーダーシップ・スタイルを変えるには、時間がかかります。すぐに全員を変えることはできません。マネジャー教育で、半年ほどで全体の1/3の変革ができれば成功と考えてよいでしょう。