複数資料の共通ワードを探す

 構想力とは、目の前にないものを想像し、未来をイメージして、そこに対して行動していく力です。未来を創造していく力と言ってもいいでしょう。

 スティーブ・ジョブスのように生まれながらのビジョナリーはほんの一握りです。構想力はトレーニングで磨けます。

 社会構造の変化を察知し、衰退分野から成長分野へ事業の基軸を移したり、成長分野に絡んだ新規事業を立ち上げるには、未来を「予測」し、「仮説」を立てることが必要です。

 未来を正確に予測するのは、非常に難しいことですが、多くの専門家を動員して作り上げられている複数の資料を当たれば、「こちらの方向に変わっていく」という大筋は見えてきます。

 たとえば、未来予測関連の書籍で私がよく読み返すのは、『2100年の科学ライフ』(ミチオ・カク著、NHK出版)、『2052 今後40年のグローバル予測』(ヨルゲン・ランダース著、日経BP社)などです。

 未来に起こりうる出来事を年表にまとめた「未来年表」もおススメです。ネットで無料でアクセスできるものも多く、例えば、『NRI未来年表』(野村総合研究所)や『未来年表』(博報堂)などがあります。

 これらには、聞きなれない単語や専門用語も出てきますが、分からない用語やコンセプトが何度も出てくる場合は、「分からないことが分かった。何度も出てくるということは、いずれ理解しなければいけないこと」だと認識できます。

 次の2点にだけ絞って斜め読みをするだけでも、多くの示唆が得られます。

□複数の資料にどんな共通点があるのか
□今後どんな技術が発達し、どんな分野が伸びていくのか

「10年後、どんなビジネス環境で戦っていくのだろうか? わが社はその時どういう事業をしているだろうか?」

 こう自問し、自分なりの仮説を立てる練習をすることで、未来を予測する感覚が作られていきます。