経営層にしてもらいたいことを明示する

 リポートの3つ目のポイントは、自分の部門がやることと課題を挙げた上で、経営層にどのように動いてもらいたいかを具体的に書きます。例えば、私は中長期を見据えた事業を立ち上げるために不可欠な人材の採用についてや、取引先の社長への挨拶など、やってほしいことをかなり具体的に書いています。

 ・社長の高校の同期のA社X社長に、トップセールスをかけたいので、ご紹介ください。
 ・1月×日の△の会合で、B社のY社長が出席予定、2月にプレスリリースを出す新規事業の件、ご挨拶のときに触れておいてください(関連資料はリポートに添付)。

 すぐにどうしてもやってもらいたいことは、リポートに載せるだけでなく、必ず経営層に自分から働きかけましょう。一方で、リポートを見た経営層の方から、アクションを起こすために、書いた人にコンタクトするケースはよくあります。こちらから情報提供する機会を増やすためにリポートを積極的に利用しましょう。この人が書くリポートはここをみたらいいと分かってもらえるようになると、毎回そのポイントをチェックしてくれるようになり、さらに経営層を動かしやすくなります。

 私は、このように具体的に書くという作業を通じて、経営層に何を求めているのか、求めていることは経営層でなければ実行不能なのかなど、自分の頭の中を整理したり仕事のアクションについて考えたりするツールとしても使っています。

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 リポートは自社のスタイルが確立している場合は、自社のスタイルに則り、上記の視点が入っているかを確認してみてください。自社のスタイルが無い、あるいは分からない場合は、上記を参考にリポートを書き、提出し、そして、どういう点が自社に合っているかいないか情報収集をしてみる。その上で、自社に合ったスタイルを作っていくのがいいでしょう。まずはリポートを出してみないことには物事は進んでいきません。

 一般に女性の良い点として、「分からないことを聞くことを厭わない」という性質があります。新任の場合、分からないことを分からないと聞けるチャンスもあります。管理職になっても、失敗を恐れずどんどんチャレンジすることが大切です。ドラッカーは、イノベーションは、技術開発や発明ばかりでなく、製品・社会・管理のイノベーションがあると説いています。管理職のあなたは、管理のイノベーションを推進する役割もあります。よりよいマネジメントをしていくために、リポートでも小さなイノベーションを起こしてみてはいかがでしょうか。