年末年始の特別企画として、日経ビジネスオンラインの人気連載陣や記者に、それぞれの専門分野について2018年を予測してもらいました。はたして2018年はどんな年になるのでしょうか?

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「いたたまれないダンス」の先駆け(左、鄭州2015年)と、「いたたまれない人」と揶揄される人の典型的なタイプ(上海2016年)

 中国でも流行語が話題に上る季節が今年もまたやって来た。かつてこのコラムでも書いたが、中国では日本漢字能力検定協会が決め清水寺で発表する「今年の漢字」や、「ユーキャン新語・流行語大賞」のような、「今年の漢字・流行語と言えばコレ」と国民の間に定着しているものがない。そこで、『咬文嚼字』という言語学の専門誌や、『新周刊』という隔週刊誌等、その年のキーワードや流行語を特集で取り上げることの多いメディアにいくつか目を通してみると、共通して取り上げられていたのは「尬」(ガー)という字だった。

 「尬」は通常「尷尬」(ガンガー)と2文字セットで使われることがほとんどで、「いたたまれない」「気まずい」という意味。それがここ2、3年、「尬」の字を「尷」ではない他の字と組み合わせて使うケースが出始め、今年になって流行と言えるまでに拡大した。

 なかでもよく使われる組み合わせは「尬聊」(ガーリャオ)と「尬舞」(ガーウー)の2つだ。

 「尬聊」はネットで知り合った面識のない相手とチャットでおしゃべりを始めたものの盛り上がらず、気まずい雰囲気になることを表現するのに生まれたネット用語の1つだった。そこから派生して、初めてのデートで会話が弾まないことなど、ネットからリアルの世界にまで発展してきた言葉である。

踊り狂う「いたたまれない」50・60代

「尬舞」は、「舞」という字で分かるように、「いたたまれないダンス」という意味。ダンスはダンスでも基本的にはダンスバトルのことを指すらしい。尬舞を躍る人たちの様子を映した掲載できる写真がなく残念なのだが、彼らの出で立ちからダンスそのもの、発する雰囲気まで、何から何まで見ていて確かに「いたたまれない」のだ。