「本来そんなことを言っていてはいけない」
○子犬課長:「部下はちょっと前に結婚して最近子どもが生まれたばかりですから本来そんなことを言っていてはいけないのです」
●小鹿コンサルタント:「ワーカーズハイですね。長時間集中して働いているとハイテンションになってくることがあります。きつい仕事に体が慣れていって、もっとやりたくなるのです」
○子犬課長:「私の弟がフリースタイルのモトクロスに夢中です。ああいうのと似ていますか」
●小鹿コンサルタント:「エクストリームスポーツですね。似ているかもしれません。危険なスポーツをやり続けていると刺激に馴れてしまい、もっと過激なことをしたくなるのです」
○子犬課長:「ワーカーズハイになるのはやはりまずいですか」
●小鹿コンサルタント:「ランナーズハイやクライマーズハイと同じで陶酔感に浸るので、そのときはよいですが、後で反動が来るときがあります」
○子犬課長:「疲れがどっと出るとか」
●小鹿コンサルタント:「体というより頭の問題ですね。きつい仕事に集中していると、脳内にエンドルフィンという鎮痛作用のある神経伝達物質が分泌します。これで少々の苦痛にも耐えられるようになります。ただし麻薬と一緒ですから、年がら年中ワーカーズハイの状態だとさすがにおかしくなります」
○子犬課長:「どうなります」
●小鹿コンサルタント:「バーンアウト、いわゆる燃え尽き症候群に陥ってしまう場合があります。激しい倦怠感をおぼえたり、うつ症状を示したりすることもあります」
○子犬課長:「それは怖いですね。ただ、私はしょっちゅうハードワークをしていますが今のところ何も…」
●小鹿コンサルタント:「人それぞれですから。ただし、子犬さんが標準だと思ってはまずいでしょう」
○子犬課長:「さっきも言いましたが、やるべきことはやらないといけませんし、脳に汗をかくような密度の濃い仕事をすることも時には必要だと思うのですが」
●小鹿コンサルタント:「ロングワークは駄目だがハードワークはしろ、ということですね。その通りだと思います。普段から頭に汗をかいておく。だからと言ってハードワークを毎日続けるのはよくないです。要はバランスです」
たまにハイテンションになることはいいこと
ワーカーズハイの問題を指摘する人が多いです。小鹿コンサルタントが言っていたように悪影響が出かねません。
とはいえ、「ちょっと無理か」と思える仕事をやり抜くことを時にはしておかないと、いざというときに無理が利かなくなります。
何事もバランスです。ハイテンションになる密度の濃い仕事をたまにすることは重要です。
慢性的なワーカーズハイはいけませんが、付き合い方さえ考えれば、たまにハイテンションになることはいいことです。
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