2018年の流行語大賞に「時短ハラスメント(ジタハラ)」がノミネートされました。時短ハラスメントは現場を知らない経営者や管理部門が杓子定規に時短を強要するから起こる問題です。

 大企業にありがちな事象ですが、中小企業やベンチャー企業でも起こるのでしょうか。鷲沢社長と蝶野会長の会話を読んでみてください。

●蝶野会長:「今年の流行語大賞に『時短ハラスメント』がノミネートされています。うちはどうでしょうね。創業3年のベンチャーで私を含め、長時間労働をやってきましたが」

○鷲沢社長:「当社はまだ安定飛行していません。離陸はしたが雲の上にまで突き抜けたとは言いにくい」

●蝶野会長:「私が開発したフィンテックのアプリが注目され、ここまで来ましたが、まだまだ周知されていませんからね」

○鷲沢社長:「いつ乱気流に巻き込まれるかわからない。上空1万メートルまで到達して、はじめて安定飛行に入る。それまでは、ひたすら上を目指さなくちゃいけない」

●蝶野会長:「知名度を上げるには、まだかなりのパワーが必要です」

○鷲沢社長:「お客様の声を拾い、アプリのバリエーションを増やしていくことが不可欠」

●蝶野会長:「試行錯誤の連続です。どれだけ時間があっても足りません。時短どころではない、というのが本音ですが」

○鷲沢社長:「コンプライアンスは守らないと。限度を超えた長時間労働はやらせてはいけない。そこまでいかなくても、だらだら仕事をして残業が習慣になるのも困る」

●蝶野会長:「ただ、毎日残業ゼロっていうわけにはいかないです」

○鷲沢社長:「それはそうだ。お客様の要望を聞いて対応しようとするとそれなりの負荷が現場にかかる。現場が一所懸命仕事をしているのに『時間が来たから帰れ』と言うのはまずい」

真面目な人間ほど無力感を覚える

●蝶野会長:「やる気をなくしますよね」

○鷲沢社長:「真面目な人間ほど無力感を覚えるようになる」