●小鹿コンサルタント:「……」

○柳本課長:「会議に出席していた課長たちも、動画が必要な理由がわからなくなったようで『確かに本当は必要ないかも』とか『どうせならもっと別の販促手段のほうが』とか『そんなものに金をかけるなら別のやり方を探そう』とか言い始めました」

●小鹿コンサルタント:「その場にいなくてもイライラしてくる流れですね。それで社長が爆発したと」

○柳本課長:「いえ、我慢されていたようです。とはいえ私はいつ爆発するかと心配で何も発言できませんでした」

●小鹿コンサルタント:「でしょうね」

○柳本課長:「結局30分ぐらい、あーでもないこーでもないと言い合ったあげく、『議論が煮詰まったからこのくらいにしよう。おいおい意見交換をしていくことで』なんて部長が言ったのです」

●小鹿コンサルタント:「30分間、燃料を念入りにまいて、最後にマッチをすったようなものですね」

○柳本課長:「両手で机を叩きました、いきなり」

●小鹿コンサルタント:「想像できます」

○柳本課長:「そこから先はもうおわかりと思います」

●小鹿コンサルタント:「後の祭りですが防ぐことはできたはずです。常に『ケリ』をつけてほしい。社長がこう思っていることを理解しておけば」

○柳本課長:「ケリですか。議論の決着をつけてほしいということですね」

●小鹿コンサルタント:「そうです。会議で議論をしたら常に『ケリ』をつける。出席者がそういう意識を持つことです。煮詰まったからまた今度、なんてやっていると、いつまで経っても話が前に進みません。そうやって3月から半年以上、だらだらやってきたから立ち消えになったのでしょう」

○柳本課長:「耳が痛いです。話が前に進まないので、参加者はやる気がなくなってきますし、会議の頻度も減っていきます」

●小鹿コンサルタント:「そうやっていたずらに時間を浪費していると、必ず出てくるのが『そもそも何の話だったっけ』という発言です」

○柳本課長:「毎度の会議で『ケリ』をつけてこなかったから、その『ツケ』がまわってきたわけですね」

●小鹿コンサルタント:「ケリをつけなかったからツケがまわってきた。なかなかうまい表現ですね」

○柳本課長:「感心している場合ですか。小鹿さん、なんとかしてください。社長は『もうお前らに期待しない』と怒鳴って会議室を出ていきました」

●小鹿コンサルタント:「わかりました。社長と話します。やはりプロモーション動画を製作するとなったら、今度は毎回毎回の会議でケリをつけ、スピーディに進めてもらいます」

ケリをつける習慣を

 何度も集まり、しかも長い時間、会議に拘束されているのに、いっこうに前に進まないことがあります。

 「あれをやりたいね」「こういうことができたらいいね」「どうしてこういう問題が起こるのかな」「こうすればいいのに」「誰かやってくれる人はいないだろうか」……。

 いろいろな意見や発言は出るのですが、誰もまとめようとしない。具体的な解決策や行動計画にまで落とし込むこともしない。

 一つひとつの議論に「ケリ」をつける習慣がないとそうなります。常に「ケリ」をつけていきましょう。会議が進むだけでなく、組織の動きも良くなります。