●持田主任:「あ、そうなのですか。おめでとうございます」

○鷲沢社長:「やれやれだ」

●持田主任:「よかったですね」

○鷲沢社長:「ああ」

●持田主任:「ええっと……」

○鷲沢社長:「……」

●持田主任:「ど、どんな仕事に決まったのですか」

○鷲沢社長:「薄い」

●持田主任:「え」

○鷲沢社長:「君のリアクションはどうも薄っぺらだな」

●持田主任:「あ」

○鷲沢社長:「もう少し食いついてくれないと、こちらとしては気持ちよく話せない。話の引き出し方を知りたいと言っていたが、相手が気持ちよく話せる雰囲気づくりがそもそもできていない」

●持田主任:「……確かに」

○鷲沢社長:「趣味や家族の話題を振ってくれたら、思い切りリアクションして食いついていくべきだ」

●持田主任:「なるほど……」

○鷲沢社長:「今日の商談で向こうの社長が突然、『丸3年間ニューヨークで仕事をしていた』と言いだしたとき、私がどう反応したか覚えているか」

●持田主任:「よく覚えています。世界の中心ニューヨークで3年間も、凄いエリートですね、ビジネスマンとして憧れます、と連発していました」

○鷲沢社長:「リアクション芸人になったつもりでやればああなる」

●持田主任:「脇で聞いていて私が赤面するくらいでしたが、あのやり取りの後、向こうの社長は気持ちよさそうに自分からあれこれ話をしてくれましたね。ただ……」

○鷲沢社長:「どうした」

●持田主任:「おっしゃることはわかるのですけれど、なんか、こう……やろうという気持ちになかなかならないのですよね」

○鷲沢社長:「……」

●持田主任:「色々な方にアドバイスは求めているのですが、いざ、それをやろうと考えると、どうも……。最近、モチベーションが落ちているからだと思います」

○鷲沢社長:「えええええええええええええええええええええええっ!」

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