
私は企業の現場に入って目標を「絶対達成」させるコンサルタントです。絶対達成というからには、達成させるための「目標」が存在します。言い方は色々あり、「計画」あるいは「ノルマ」と呼ぶこともあります。
ところが「ノルマなどないほうがいい」「目標を達成させようとするから、かえって萎縮する」という声が出ています。
本当にそうなのでしょうか。犬神専務と鷲沢社長の会話をお読みください。
●犬神専務:「社長、弊社のホームページの件です。この案でどうでしょうか」
○鷲沢社長:「うーん。なんか、しっくりきませんね」
●犬神専務:「え! またしっくりこない?」
○鷲沢社長:「こういうホームページじゃないと思うのですが」
●犬神専務:「うちのデザイナーには結構頑張ってもらっています。何度も聞いて申し訳ありませんが、社長はどんなデザインが好みなのですか」
○鷲沢社長:「私の好みは別にいいですよ。デザインのことはよくわからないので」
●犬神専務:「そうですか……。しかし、しっくりこない、と仰るので」
○鷲沢社長:「ええ、これじゃない、とは思うのです。といって、こういうデザインにしてほしい、という主張があるわけでもない」
●犬神専務:「うーん……」
○鷲沢社長:「もう一度、デザインしなおしてもらえませんか」
●犬神専務:「わかりました。しかし……。もうこれで4回目ですよ」
○鷲沢社長:「それはわかっていますが、ホームページはわが社の看板みたいなものです。しかも当社は広告代理店なのですから、それなりのデザインじゃないといけません」
●犬神専務:「それはその通りです」
○鷲沢社長:「それじゃあ、よろしくお願いしますね」
●犬神専務:「ちょ、ちょっと待ってください。このホームページは結局のところ、いつまでに作ったらいいですか」
○鷲沢社長:「それは前からお話しているとおり、いいものが出来上がったら、それでいいのです。いつまででも待ちます」
Powered by リゾーム?