「資格試験に合格するぐらい真剣にやらないといけません」

●小鹿コンサルタント:「最低でも半年、いや1年は続けないといけません」

○鷲沢社長:「それだけの期間、マネジャーは研修を受けなくちゃならないということか」

●小鹿コンサルタント:「受けるっていうか……。受講するだけでは駄目ですね。すぐ忘れます。資格試験に合格するぐらい真剣にやらないと。例えば中小企業診断士の一次試験に合格するには1000時間の勉強が必要と言われています。二次試験も合格するなら、もっとです」

○鷲沢社長:「1000時間か。平日は2時間勉強するとして5日間で10時間。土日は5時間やって1週間に20時間。このペースで50週間、つまり、約1年間勉強しないといけないわけだな」

●小鹿コンサルタント:「それで一次試験だけです。二次試験も結構難しいですから、二次の準備もそれなりにしないと受かりません」

○鷲沢社長:「1年で二次まで合格しようと思ったら、かなりの覚悟が必要だな」

●小鹿コンサルタント:「そういう覚悟でマネジャーも勉強してほしいです」

○鷲沢社長:「1年に1000時間は無理だろう」

●小鹿コンサルタント:「時間ではなく覚悟の話です。本気になって100時間ぐらいマネジメントの教育を受けるといいです。マネジメントの基本が全然分かっていない人が多いですから」

○鷲沢社長:「確かに、教育しなさすぎだな、マネジャーたちに」

●小鹿コンサルタント:「マネジャー次第で企業は変わりますからね。そう考えると不思議です。これだけ大事なことなのに、しっかり教育投資をする企業が少ない」

○鷲沢社長:「君がコンサルティングしている先でマネジャー教育をみっちりやっている企業はあるか」

●小鹿コンサルタント:「それほどありませんが過去に1社ありました。その会社は年間100時間以上は研修していたと思います。週に2~3時間きっちりと。年間50週、100時間は超えますね」

○鷲沢社長:「それだけ研修を受けると、どうなる」

●小鹿コンサルタント:「達人になりますね」

○鷲沢社長:「た、達人?」

●小鹿コンサルタント:「そうです」

○鷲沢社長:「もう少し具体的に教えてくれ。達人のマネジャーって、どんな感じだ」

●小鹿コンサルタント:「無駄な動きをしません。勉強すれば勉強するほど、トレーニングを積めば積むほど、そうなっていきます」

○鷲沢社長:「うーむ。興味深い」

●小鹿コンサルタント:「一番分かりやすいのは会議です。マネジメントの達人がする会議は美しいです」

○鷲沢社長:「会議が美しい?」

●小鹿コンサルタント:「無駄がまったくないからです」

○鷲沢社長:「武道のようなものか。剣道や柔道を極めた達人は無駄のない動きで相手をやっつけるそうだ」

●小鹿コンサルタント:「茶道のようでもあります。派手さはありません。静かで清らかなのです」

○鷲沢社長:「むむむ……。怒鳴り合ったりしないということか」

●小鹿コンサルタント:「皆無です。水を打ったような、凛とした静けさが会議室の中に立ち込めています」

○鷲沢社長:「おいおい、さすがにそれはないだろう。そんな会議があるものか」