コミュニケーションを意識せよ

●金光リーダー:「当社にはまだ、そういう文化ができていません」

○鷲沢社長:「創業3年だから、そこはやむ得ない。だが、コミュニケーションは意識すればとれる」

●金光リーダー:「部下にもっと声をかけるようにします」

○鷲沢社長:「そうしてくれ。それから部下以外にも声をかけたらどうかね」

●金光リーダー:「部下以外? 会長ですか」

○鷲沢社長:「私はどうなる」

●金光リーダー:「し、失礼しました。ええと社長とですか」

○鷲沢社長:「もっと気軽に相談してくれ。今日もそうだが、私からどうだ、と言うことがほとんどだ。君たちはなかなか声をかけてこない」

●金光リーダー:「……なかなかそういうわけには。社長って、いつも忙しいじゃないですか」

○鷲沢社長:「そんなことはない。いつでも声をかけてくれたらいい。私は会議が大嫌いだから会議室にこもっていることなどめったにない。いつもオープンだ」

●金光リーダー:「そうなのですけれど……。社長と我々は30年以上もキャリアが違いますし、どうも相談しづらいのです」

○鷲沢社長:「相談スキルが足りないんだよ、君たちは」

●金光リーダー:「相談スキル?」

○鷲沢社長:「そういうことを考えたことがないか」

●金光リーダー:「相談するためのスキルとか技とかですか。まったくありません」

○鷲沢社長:「相談スキルを上げるにはポイントが3つある」

●金光リーダー:「教えてください」

○鷲沢社長:「まずタイミングだ。相談するタイミングをきちんとうかがっているか。上手に相談するヤツほど、うまいタイミングで相談しにくる」

●金光リーダー:「野球でいうと盗塁みたいなものですか」

○鷲沢社長:「そこまでスキを狙う必要はない。ただ、『社長はいつも忙しそうで、なかなか相談できません』と言うヤツほど、タイミングに対して無頓着だ」

●金光リーダー:「……」

相談下手は相談内容がおかしい

○鷲沢社長:「2つ目は切り口だ。相談が下手なヤツは相談する内容がおかしい。『予材が目標の2倍になりません。どうやったら予材を増やせますか』と聞いてくるのがいる」

●金光リーダー:「それは下手な質問でしょうか」

○鷲沢社長:「どう答えたらいいんだ、そんなアバウトな相談に」

●金光リーダー:「残業が減らない、どうしたら減りますか、みたいな相談だということですか」

○鷲沢社長:「ああ。質問のレベルが低すぎる。いや、質問にすらなっていない」

●金光リーダー:「それで切り口とは」

○鷲沢社長:「500万円増やせば目標の2倍に届きますが今、迷っています。A社ですと1回の商談で500万円に届きそうな予材をつくれます、B社ですと商談の規模が小さいので50万円の予材を10個つくらないといけません。手間はかかりますが安価な予材のほうが成約率は高い。どうしたらいいでしょう」

●金光リーダー:「なるほど……。そういう相談だったら、一緒に考えてもらえそうです」

○鷲沢社長:「相談は”乗る”ものだ。一緒に考えないと答えが出てこないことを話し合う。だからこそ切り口が必要だ。そのためには考えないといけない」

●金光リーダー:「考えるには事前にいくらかでもチャレンジしないとダメですよね。やってみれば、さっき仰ったように具体的な相談ができそうです」

○鷲沢社長:「その通りだ。3つ目を言うぞ。人選だ。誰に相談するのか考えないといけない。相談しやすい相手にしか話しかけないヤツは相談スキルが低い」

●金光リーダー:「ぐ……」

○鷲沢社長:「予材管理の相談は当社で誰にしたらいいかね」

●金光リーダー:「しゃ、社長に決まっています」

○鷲沢社長:「ところが誰も私のところに相談に来ない。相談スキルをもっと意識してくれ」

相談スキルが足りないと結果を出せない

 組織の力を味方につけて、自分のポテンシャル以上の力を発揮し、結果を出そうとするなら、「相談スキル」が必要です。

 悩んでいる物事の判断をする際、誰にも相談せず自分で勝手に解釈したり、相談しやすい人にだけ相談したりするのは止めましょう。そのようなクセは仕事のパフォーマンスを落とします。

 「相談スキル」の3つのポイントを身につけ、成果を出していきましょう。