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○鷲沢社長:「よくあるパターンだな」

●揚羽課長:「そうですか。でも、予材管理をすることには理解を示しているのですよ」

○鷲沢社長:「頭でわかっていても、体が言うことを聞かない。そういうことはしばしばある」

●揚羽課長:「そういうものですか」

○鷲沢社長:「たとえばだ」

●揚羽課長:「はい」

○鷲沢社長:「当社はフィンテックのアプリを開発するベンチャーだ」

●揚羽課長:「そうです」

○鷲沢社長:「フィンテックの現状、将来の可能性を君は語れるだろうな」

●揚羽課長:「そ、そうですね」

○鷲沢社長:「重要な技術、たとえばブロックチェーンの可能性も語れるな」

●揚羽課長:「ええっと……」

○鷲沢社長:「ブロックチェーンを使ったスマートコントラクトを導入することで不動産業界に革命的なインパクトを与える。こう言われている」

●揚羽課長:「確か、不動産のような高額の取引が安全かつ効率よくできるとか……」

○鷲沢社長:「自信なさそうに話すな」

●揚羽課長:「すいません、まだ勉強中で」

「私なりにやっているつもりです」

○鷲沢社長:「ブロックチェーンで医療の世界も激変する可能性がある」

●揚羽課長:「う……」

○鷲沢社長:「フィンテックに絡む新しい話を仕入れておくように。私が社長になってから何度も言ってきたはずだ」

●揚羽課長:「新しいネタを持っていけば、お客様との会話がはずみ、新たな予材を見つけるきっかけになります」

○鷲沢社長:「そうだ。理解はしているようだが勉強していないな」

●揚羽課長:「そんなことはありません。フィンテックの動向、ブロックチェーンの可能性、私なりに探っているつもりです」

○鷲沢社長:「私なりに、ということは君のペースで、だ」

●揚羽課長:「はあ」