企業がプロ野球球団を買う。そこに経営メリットはあるのでしょうか。それともデメリットしかないのでしょうか。

 銀行出身の鷲沢社長と、若くして起業した蝶野会長の会話を読んでみてください。

社員全員の飲み会で盛り上がった話題

○鷲沢社長:「昨日の飲み会は全員揃いましたか」

●蝶野会長:「はい。久しぶりでした。10人しかいないベンチャーですが全員一緒に飲みに行くことは、ここ一年ぐらいで一度もなかったので」

○鷲沢社長:「いい機会になりましたね」

●蝶野会長:「社長にも来てもらいたかったです」

○鷲沢社長:「昨日は5年ぶりに銀行の同期会があったもので。それに、まだやってきたばかりの私が同席したら、話したいことも話せないでしょう」

●蝶野会長:「そんなことはないですよ。ただ、昨日、ある話題で盛り上がりました。『鷲沢社長だったらこの話題は受けつけない』という声も出ました」

○鷲沢社長:「聞きたいですね」

●蝶野会長:「会社がもっと大きくなったらプロ野球球団を買いたい、とある社員が言ったのです」

○鷲沢社長:「ほう」

●蝶野会長:「そうしたら、それはいい、買いたい、と全員が賛同して」

○鷲沢社長:「野球をやっていた人が多いのですか」

●蝶野会長:「いえいえ、私を含め、全員インドア派です」

○鷲沢社長:「スマホアプリのベンチャーだから、みんなスマホの野球ゲームをやってそうな感じだ」

●蝶野会長:「そうそう。そうです」

○鷲沢社長:「悪くない」

●蝶野会長:「え」

○鷲沢社長:「球団を買うという目標は悪くない。そう言ったのです」

●蝶野会長:「なんと。社長がそんな認識だとは……。『夢みたいなことを言っていないで一軒でも多く、お客様のところをまわってこい』。こうどやされるとみんな思っていますよ」

○鷲沢社長:「飲み会の席でそんなことは言いません」

●蝶野会長:「派手なことは好きではないと思い込んでいました」