「暑いのがなんだ! 営業だろう」

●小鹿コンサルタント:「日中、ものすごい暑さですものね」

○鷲沢社長:「暑いのがなんだ! 営業だろう。額の汗をハンカチで拭きながらお客様のところへ顔を出すものだ」

●小鹿コンサルタント:「『こんな暑いなか、ご苦労様』って言ってもらうためですか」

○鷲沢社長:「そうだ。銀行員の頃、夕立が降りはじめたら絶好のチャンスだったな。難攻不落のお客様のところへ行こう、とあえて向かったよ。ずぶ濡れの恰好でな」

●小鹿コンサルタント:「私も同じようなことをやった記憶があります」

○鷲沢社長:「君が?」

●小鹿コンサルタント:「はい。建設業の営業をしていた時は、お客様のところへ着く500メートルくらい手前からダッシュをしていました。汗だくで、肩を上下させ、息を切らして話すことになりますが、その分、緊張がとれ、お客様の前であがらなくて済みました」

○鷲沢社長:「そんな風にして飛び込み営業をしていたのか」

●小鹿コンサルタント:「ダッシュのおかげで足腰を鍛えられました。これはいいと思って、筋トレもやっていましたね。胸板が厚くなると、さらに自信がわきました」

○鷲沢社長:「そんな非論理的なことをやっていて、よくコンサルタントになれたな」

●小鹿コンサルタント:「お言葉ですが非論理的ではありません」

○鷲沢社長:「非論理そのものじゃないか。ダッシュしたり、筋トレをしたりしても、営業目標を達成できるわけじゃない」

●小鹿コンサルタント:「論点をずらしておいでですよ。社長と私が論点にしていたのは、この暑い毎日、営業がお客様のところに行くようにするにはどうしたらよいか、です。ある意味、今日明日の話ですね。目標達成という少し先の話ではありません。社長がずぶ濡れの恰好で行った時も、それで目標を達成できると思っていたわけではないでしょう」

○鷲沢社長:「そりゃそうだが」

●小鹿コンサルタント:「誰だって日中35度近くまで気温が上がれば、外へ出かけたくないです。営業ですからネクタイを締め、スーツの上着も羽織って行くわけですから。丸一日外を回っていたら朦朧としてきますよ」

○鷲沢社長:「当社には真夏でも営業はネクタイと上着着用、という習わしがある。先代社長の考えらしい」

●小鹿コンサルタント:「それはそれで一つの見識です。ネクタイと上着は欠かせないとなると、外回りをするための精力を付けなければなりません。営業目標を絶対達成するための精力です」