○鷲沢社長:「ホーロー鍋を見習いたまえ。名付けて『ホーロー会議』だ。短時間で素晴らしいアイデアを出し、成果を最大化する」

●明石専務:「仰る意味がわかりませんが」

○鷲沢社長:「1時間なら1時間、と会議の時間を決め、その間は全員、会議室に閉じこもれ。ドアに鍵をしろ。タバコもトイレも許すな。パソコンやスマホ、携帯電話の持ち込みは禁止。集中状態を作りだせ。ホーロー鍋で煮込んでいる間、フタを開けないのと同じだ」

●明石専務:「会議中に調べものをしたくなったらどうしましょう」

○鷲沢社長:「真剣にやるのだったら、事前に徹底的に調べておけ。必要な資料をすべて用意して鍋にぶち込め」

●明石専務:「なるほど。コーヒーやお茶の持ち込みも当然禁止ですね。急ぎの外線がかかってきたらどうしますか」

○鷲沢社長:「会議中は取り次ぐな。1時間以内に答えないといけない案件など滅多にない。もしあったとしたら、しかるべき責任者に連絡して処理しろ。そいつが会議に出ているなら、もう一段上の上司につなげ」

●明石専務:「そこまでやれば外部から一切遮断できますね」

○鷲沢社長:「ホーロー鍋の重いフタを思い出せ。蒸気が外に出ないから旨味が逃げないのだろう。せっかくいい人材を集めたのだから、彼らの良さを引き出すために、重いフタが必要だ。今のやり方ではそれがないから、意識が外へ向かってしまう」

●明石専務:「確かに集めたメンバーは現場でもポテンシャルの高い連中ですので」

○鷲沢社長:「ただ、人選は見直してもいいぞ。一見すると必要がない素材を入れておくと、いい味になるかもしれん」

●明石専務:「分かりました。新しいスパイスを入れ、次回からホーロー会議でやってみます」

○鷲沢社長:「時間厳守でいけよ。定刻に始め、定刻に結論を出す。遅刻した奴は会議室に入れるな」

「ホーロー会議」にはリーダーシップが必要

 準備不足、注意散漫、当事者意識の欠如。こういう状態の会議をどれぐらい長時間続けようと良い成果などけっして出てきません。

 意思決定に必要な材料と、しかるべきメンバーを集めて、30分から1時間、会議室に閉じこもってみましょう。それだけで、自然と議論は活発になり、全員が協力して正しい答えを出そうと必死になります。

 「ホーロー会議」には強いリーダーシップが必要ですが、美味しい料理ができます。お試しください。