どんな職場にも、手を動かさずに、ぼうっとしている人がいます。会議室やミーティングスペースを見回してください。人の話を聞きながら、相槌も打たず、メモも取らず、静かにしている人がいるでしょう。

 手を動かさないでいると、頭の回転に影響します。今回のバトルは鷲沢社長と熊岡課長です。熊岡課長に対する鷲沢社長の叱責に注目してください。

●熊岡課長:「社長、先月も残業が60時間を超えました。本当に申し訳ありません。どうしてこうなってしまったのか……」

○鷲沢社長:「ゼロにできないのはわかるが60時間は多すぎるぞ。もっと時間管理に気を配りたまえ」

●熊岡課長:「時間管理術は学んでいます。いや、その、学んでいるつもりでいます」

○鷲沢社長:「学んでるだけじゃ駄目だぞ」

●熊岡課長:「いくつかのテクニックを学んで、それなりに実践しています。私なりに段取りがうまくなってきていると思います」

○鷲沢社長:「そうか。それなのになぜ残業が減らないのかな」

●熊岡課長:「スピードが遅いのだと思います。時間管理テクニックを学んでも、普通の人が10分でできることに30分かけているようでは……」

○鷲沢社長:「実際に計測してみたのか」

●熊岡課長:「部下3名に協力してもらい、私を観察してもらいました。とにかく動作がゆっくりだと指摘されました」

○鷲沢社長:「確かにそうだな。喋るのもゆっくりだ。人が30秒で話す内容を1分ぐらいかけて話している感じだ」

●熊岡課長:「やはり、そうですか。どうしたら動作を速くできるのでしょう」

○鷲沢社長:「もう少し手の動きを速くしなさい」

●熊岡課長:「手の動き?」

○鷲沢社長:「キーボードを打つスピードとか、マウスをクリックする動きとか」

●熊岡課長:「そんなことでいいのですか」