○鷲沢社長:「入社して1年も経っていない、私のような雇われ社長でも、そういう目を失いかけているからな。生え抜きの社長だったらなおさらだろう」

●小鹿コンサルタント:「その通りです」

○鷲沢社長:「客観的事実か……。それでいくと経理部の課長が主導するコスト削減プロジェクトはまったく機能していない」

●小鹿コンサルタント:「裏紙を使えとか、こまめに電気やクーラーを消せとか、無駄な出張は極力しないようにとか、それぐらいの指針しか出てきていませんね」

○鷲沢社長:「話にならん! だいたいコスト削減プロジェクトは他のどのプロジェクトよりも頻繁に定例会を開いている。1週間に1回はやっているだろう」

●小鹿コンサルタント:「はい。メンバーは6名。プロジェクトのせいで総残業時間が月に27時間増えています」

○鷲沢社長:「止めだ。コスト削減プロジェクトを無くしたほうがコスト削減効果が高い!」

●小鹿コンサルタント:「この際、社内プロジェクトをすべて止めてはどうでしょう。私の経験からして、本当に必要なプロジェクトなら、メンバー全員からの猛烈な反対にあいます」

○鷲沢社長:「メンバー全員から猛烈な反対が出ない限り、社内プロジェクトはすべて打ち切りか……。プロジェクトは全部なくなるだろうな」

目的と期限があってこそプロジェクト

 プロジェクトというからには目的と期限、すなわち開始時点と終了時点が存在します。目的を果たしたプロジェクトチームは役割を終えて解散するものなのです。これが基本です。

 ところが多くの企業で設立される社内プロジェクトは、明確な目的も期限も設定されず、高い緊張感もなく、何となく進められることが多いのです。プロジェクトというより、サークル活動ないし小集団活動でしょう。

 働き方改革を実現させたいなら、社内プロジェクトをやたらと増やさないことです。部署間の交流を深めたいというなら、そのための活動を別途すればよいでしょう。