結婚式のご祝儀を銀行から振り込むか
○鷲沢社長:「銀行振り込みにしたのだろうな」
●日高人事部長:「ええっ」
○鷲沢社長:「そのほうがスマートだ」
●日高人事部長:「いやいや社長、ご祝儀を銀行から振り込む人なんていませんよ」
○鷲沢社長:「どうして」
●日高人事部長:「どうしてって、気持ちが伝わらないからですよ。当たり前じゃないですか」
○鷲沢社長:「その通りだ!」
●日高人事部長:「え……」
○鷲沢社長:「君は間近で妹さんを見てきたから喜びもひとしおだったろう。私も頑張っている営業たちを近くで見てきたから、彼ら彼女らが成果を出してくれたことが嬉しい。君はどう思っているか知らないが」
●日高人事部長:「そ、そりゃあ、私だって……」
○鷲沢社長:「頑張った社員に報いるために、一声かけて手渡ししたい。現金で渡すことが本当にいいかどうかはわからん。それでも私はそうしたい。突然言い出してすまんが協力してくれ」
●日高人事部長:「申し訳ありません。現金を準備するのは手間だなどと考えていました。お恥ずかしいです」
○鷲沢社長:「下半期もさらに業績が上向くといいんだが」
●日高人事部長:「報奨金をもらえなかった営業たちが奮起してくれるといいですね」
○鷲沢社長:「本当は全員に渡したいよ」
配慮して渡すことが不可欠
成績優秀者に報奨金を支払うことは諸刃の剣です。お金が万人のモチベーションを上げるとは限りません。頑張っていたのに色々な事情があって成績を残せなかった営業のやる気をそぐ危険もあります。
とにかく出せばいいというものではなく、社長自ら、配慮して渡すことが欠かせません。報奨金の支給対象にならなかった社員に対する声掛けも重要です。
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