「宮本武蔵を知っているか」

●金光リーダー:「はい」

○鷲沢社長:「宮本武蔵を知っているか」

●金光リーダー:「ムサシ……」

○鷲沢社長:「宮本武蔵が編み出した極意が『二天一流』だ。五輪書に記されている」

●金光リーダー:「……」

○鷲沢社長:「熊本の洞窟にこもって完成させたものだ」

●金光リーダー:「……はあ」

○鷲沢社長:「極意はそれぐらいストイックな姿勢で完成させるものだ。それを知りたいと」

●金光リーダー:「ええと」

○鷲沢社長:「違うのか」

●金光リーダー:「私はこういう会話が好きじゃありません」

○鷲沢社長:「どういう意味だ」

●金光リーダー:「本で読んだことがあります。何かを極めるには1万時間かかるって。1万時間ですよ、1万時間。1日6時間やっても5年。冗談じゃないです。そんな時間かけないと成功しないだなんて、あり得ません」

○鷲沢社長:「……」

●金光リーダー:「この会社をつくった蝶野会長は若干28歳ですが、わずか3年で大手金融機関が注目するフィンテックプレイヤーに成長させました」

○鷲沢社長:「……」

●金光リーダー:「インターネットの時代ですよ。洞窟にこもってハードな修行をしたり、1万時間も費やしてトレーニングしたりする時代ではもうないのです」

○鷲沢社長:「創業者の蝶野会長を君は尊敬しているのか」

●金光リーダー:「はい。めちゃくちゃリスペクトしています」

「創業者の経歴ぐらい頭にいれておけ」

○鷲沢社長:「会長の2倍以上も年をとった私が社長になって君はやりづらいだろう」

●金光リーダー:「いえ……。鷲沢社長はあちこちの企業で社長を引き受け、結果を出してきたプロ経営者だと聞いていますから」

○鷲沢社長:「なら私の話にも耳を傾けるか」

●金光リーダー:「ま、まあ……」

○鷲沢社長:「蝶野会長がパソコンに初めて触ったとき、何歳だったか知っているか」

●金光リーダー:「え……いえ」

○鷲沢社長:「創業者の経歴ぐらい頭に入れておけ。5歳だ」

●金光リーダー:「え」

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