「社長も超行動をしてみてはいかがでしょう」
●小鹿コンサルタント:「ところで『超行動』についてですが、社長に提案があります」
○鷲沢社長:「私にか。一体なんだ」
●小鹿コンサルタント:「社長も超行動をしてみてはいかがでしょう」
○鷲沢社長:「君は知らないのかもしれんが、私は月間100社のお客様を2回ずつ訪問している」
●小鹿コンサルタント:「存じ上げています」
○鷲沢社長:「それでは足りないとというのか。当社の営業で月間200件以上まわっているのは、私以外に3人しかおらんぞ」
●小鹿コンサルタント:「いえ、社長がそこまでお客様をまわる必要はないかと」
○鷲沢社長:「社内にこもって会議でもやっていろというのか。そんなことで営業の材料が増えるわけないだろう。当社は『予材管理』をやっている。目標額の2倍の材料を予め仕込んでおき、絶対達成させる」
●小鹿コンサルタント:「わかっております」
○鷲沢社長:「じゃあ、なんだ」
●小鹿コンサルタント:「社内で超行動をしていただけたら、と」
○鷲沢社長:「はあ? 社内にお客様を呼ぶのか」
●小鹿コンサルタント:「いえいえ。社員との接触です」
○鷲沢社長:「社員に向けて超行動をしろというのか」
●小鹿コンサルタント:「はい。御社にお邪魔して約1カ月経ちました。わかったのは社長の意識がお客様に向きすぎているということです」
○鷲沢社長:「見当違いもはなはだしい。私がどうこうではなくて、営業の意識がお客様に向いてないことが問題だろう。『社内にばかりいるな』と彼らに指摘するのが君の役目じゃないのか」
●小鹿コンサルタント:「社長、私の話を聞いてください」
○鷲沢社長:「大型案件を一番持ってくるのはどこの誰だ。常務か、経験のまだ浅い私のどちらかだ」
●小鹿コンサルタント:「社長が就任されてまだ1年も経っていません。実績を作りたいという、お気持ちはわかります。しかし、あまりに外へ向きすぎです」
○鷲沢社長:「社長の私がこれだけ外を回っている。その姿を見たら、内向きの営業の連中も『社長を見習わないといけない』と思って行動してくれるだろう」
●小鹿コンサルタント:「しかし、実際の行動は変わっていません」
○鷲沢社長:「だから、たまに厳しいことを言っている。外ばかり向いて社内をおろそかにしているわけじゃない」
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