いわゆるITベンチャー企業で働く人の多くがカジュアルな服装に身を包んでいます。はたしてそれで良いのでしょうか。

 ベンチャーに乗り込んだ鷲沢社長と創業者の蝶野会長との会話を読んでみてください。

●蝶野会長:「社長、全員を集めて『社会人ならスーツを着ろ!』と怒鳴ったそうですね」

○鷲沢社長:「ええ。ネクタイもしてもらいます」

●蝶野会長:「当社は創業3年目のベンチャーです。しかもスマホのアプリを作っている会社ですからスーツにネクタイというのは……」

○鷲沢社長:「スーツにネクタイというのは何でしょうか。はっきり仰ってください」

●蝶野会長:「社長はメガバンク出身で当時は中小企業といっても老舗を担当されることが多かったでしょう。しかし当社はベンチャーなのです」

○鷲沢社長:「ベンチャーだからどうだというのでしょうか。分かりかねますが」

●蝶野会長:「ちょ……ちょっと待ってください。私はまだ28歳です。私よりも倍以上の年齢の方から敬語を使われると調子が狂います。以前は上から目線で接してくださったじゃないですか」

○鷲沢社長:「会長は会長です。しかも蝶野会長が起こした会社です。敬語を使うのは当たり前でしょう」

●蝶野会長:「経営のことを全然わかっていない私の力になってもらいたい。これから事業を拡大するために支援がほしい。そう思って来ていただいたのです。ぜひ、以前と同じような口調でお願いしたいです」

○鷲沢社長:「気を付けます、会長」

●蝶野会長:「……」