組織改革のポイントは3点ある

●犬神専務:「鷲沢さんが進めてきた組織改革をさらに進めていくつもりです。そのために大事なことがあれば、ぜひ伝授していただきたいのですが」

○鷲沢社長:「『メルコサイクル』と覚えてほしい」

●犬神専務:「メルコ?」

○鷲沢社長:「組織改革のポイントは3つ。『メ』『ル』『コ』だ」

●犬神専務:「……」

○鷲沢社長:「メルコの『メ』はメッセージの『メ』。なんといっても組織のトップ、社長からの強いメッセージが必要だ。それなくして組織改革などできない」

●犬神専務:「改善ではなく改革ですからね」

○鷲沢社長:「そうだ。組織と仕事のやり方をすべてリセットするぐらいの気概が社員に求められる。そのためにも社長からメッセージを何度も何度も発信しないといけない。これは社長でなければできない」

●犬神専務:「かしこまりました」

○鷲沢社長:「次に『ル』だ。メルコの『ル』はルールの『ル』。改革のために組織の新しいルールを作り、そして守らせる。改革のためのルールがないなら作る必要がある、ルールがすでにあるなら徹底させなければならない」

●犬神専務:「徹底が難しいですよね」

○鷲沢社長:「典型が予材管理だ」

●犬神専務:「目標の2倍の営業の材料を予め仕込んでおき、目標を絶対達成させる。手法であり、同時にルールということですね」

○鷲沢社長:「仮説でいいから2倍の材料を予め仕込め、と言っているにもかかわらず、いまだに当社の営業でそれができない奴がいる」

●犬神専務:「……」

○鷲沢社長:「ただし、ルールの作成と徹底はミドルマネジャーの仕事だ。ミドルマネジャーにそうさせるのが社長。そこを忘れないでくれ」

●犬神専務:「はい」

一人ひとりとコミュニケーションをとれ

○鷲沢社長:「最後は『コ』だ。メルコの『コ』はコミュニケーションの『コ』。従業員一人ひとりとコミュニケーションをとれ。それも社長の仕事だ」

●犬神専務:「組織内コミュニケーションはミドルマネジャーの仕事だと思っていました」

○鷲沢社長:「ミドルマネジャーたちには彼らの部下たちとのコミュニケーションをきっちりやらせる。その上で社長は全従業員とコミュニケーションをとる。社員だけではない、パート職員や協力会社のメンバーに対しても、だ」

●犬神専務:「そんな時間があるでしょうか」

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