経営コンサルタント横山信弘氏が執筆する連載『絶対達成2分間バトル』が先ごろ通算200回を迎えました。様々な登場人物がバトル(対話)するこのコラム、現在は米国の大リーグでスカウトやコーチの経験を持つコンサルタントが歯に衣着せぬ物言いで現場を鼓舞します。パワハラ対策や働き方改革など、働きやすさを求める政策が注目される今、少し異質な空気を放ちながらも読者の人気を集めています。ただ、時にはその論が厳しすぎると思える一面も。そこで200回の節目に当たり、横山氏が考える経営や営業のあり方について、日経ビジネスオンライン編集部のMが改めて聞いてみました。

問「なぜ今、『絶対達成』?」
答「達成できなくてもしかたない、と思わせないために、です」

M:連載が200回を超えました。

横山:ありがとうございます。

M:実は昨年、本連載の担当になったときから、今どき「絶対達成」と強い口調で言い切る人は珍しいと気になっていました。「絶対」ってそんなに大事なのでしょうか。

横山:大事です。なぜなら、目標達成しなくてもいいと思っている人が多いからです。

M:そうでしょうか。目標があれば、誰もが達成を目指そうと思うのでは。

横山:ならばこの数字をどう考えますか? 帝国データバンクが扱う147万社の中で、黒字を達成している企業は31%です。しかも単年度で、です。2年連続黒字の企業は23%、3年連続となると、わずか18%ですよ。片や何十年も続けて黒字を達成している企業もあるのに、7割の会社は赤字です。

M:節税対策とか…?

横山:税金を納められない企業など、論外です。そもそも黒字化なんて当たり前です。我々コンサルタントが重視するのは事業目標の達成です。こちらのほうが、さらにハードルが高く、単年度で見ても達成できる企業は私の見立てでは全体の10%もいかない、3年連続となると5%あるかどうかでしょう。でも、目標未達を繰り返していた企業が毎年、達成できるように変わる事例を我々は見てきています。

M:どうして達成できるようになるのでしょうか。

横山:コンピューターに例えると、OS(基本ソフト)を変えるというか、会社の空気や風土を変えるのです。目標は達成できて当たり前、達成できないと気持ちが悪い。全員がこう思う空気や風土が求められます。

M:気持ちが悪い……。

横山:9時出社と決まっているのに、「9時までに行けたらいいですね」と社員が思っていたらどうなります。

M:いつ社員がそろうか分かりません。

横山:それは気持ち悪いでしょう。出社時間も目標です。9時に出社して当たり前。事業目標が達成できないと気持ちが悪いくらいの企業体質になったら、しめたものです。