「相手から質問で返されたら、自分の質問が悪かったということだ」

○鷲沢社長:「これならどうだ。『なかなか飛距離が伸びない。どうすればいいでしょう』と質問したら」

●鳥山人事課長:「それならアドバイスできます。飛距離を伸ばすコツを教えればいいわけですから。ははあ、切り口というのはそういうことですね」

○鷲沢社長:「切り口を増やしてみよう。『なかなか飛距離が伸びないのでドライバーを変えたい。どんなドライバーがいいか』。これならどうだ」

●鳥山人事課長:「さらに具体的に教えられます」

○鷲沢社長:「もっと切り口を加える。『なかなか飛距離が伸びない。ドライバーを変えたい。シャフトの硬さや長さ、ヘッドの大きさについて教えてくれないか』。こう言われたらどうだ」

●鳥山人事課長:「わかりやすい質問です。そう聞かれたら、教えたいことがたくさん湧き出てきます」

○鷲沢社長:「『どうすればゴルフが上達するか教えてくれ』と聞かれるより、はるかにいいはずだ」

●鳥山人事課長:「まったくです。『上達の方法を教えて』なんて質問されると、こちらから質問を返したくなりますよね」

○鷲沢社長:「何か質問して、相手から質問で返されたら、自分の質問が悪かった、ということだ」

「質問力が低い奴はシステムの検索力も低い」

●鳥山人事課長:「耳が痛いです」

○鷲沢社長:「質問力が低い奴はシステムの検索力も低い」

●鳥山人事課長:「ええっ」

○鷲沢社長:「ナレッジシステムに素晴らしい知識が格納されていても、質問力が低い奴、検索力が低い奴には使えない」

●鳥山人事課長:「た、確かに」

○鷲沢社長:「私が以前いた銀行にもナレッジシステムは存在した。しかしベテラン社員に直接聞く奴がほとんどだった」

●鳥山人事課長:「質問力の問題ですか」

○鷲沢社長:「人間なら質問を質問で返してくれるからな。たとえば『予材管理がよくわからない』とベテラン社員に聞いたら『何がわからない』と聞き返してくれる。君ならどう切り口を加えるかね」

●鳥山人事課長:「『目標の2倍の営業の材料を予め仕込むと言われてもどうすればいいかわからない』。こうでしょうか」

○鷲沢社長:「『具体的にどういうことで悩んでいる?』」

●鳥山人事課長:「『具体的に言うと、どういうお客様でどういう予材を作ればいいかということです』……。よくありそうな会話ですね」

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